「勝てる土俵で楽勝することが第一」
と常々繰り返しているが、
楽勝するには、
・先行者利益
・枯れた技術の水平思考
の最低どちらかが、必ず求められる。
先行者利益の話。
例えば、現在広がるのデジタル分野(DX)の場合、
まだ誰も答えを持っていないため、
さっさと取り組むと、先行者利益が作れる。
そして例えば、私が関わって来ているデータ分析の場合、
FP&Aとデジタル分野を掛け算するのは、
ビジネス(CFO/CMO)領域に加えて、
テクノロジー(CTO/CIO)領域の知見が必要になり、
1つの領域の経験で知見や答えが出せるものではないため、
ご縁や取り組みで、先行者利益が作れていることになる。
継続的に成長している人は、タコツボに収まらず、
圧倒的な先行者利益を生かし、
あるいは過去の栄光を捨てて新たな先行者利益に横展開し、
進化し続けているのだ。
枯れた技術の水平思考の話。
これは元任天堂のゲーム開発者である故・横井軍平氏の理念だが、
既に完成し普及しきって、見向きもされなくなった過去の技術を、
他の分野に水平展開してしまうことで、
ダントツに斬新な価値を提供することだ。
私の場合、先に挙げた先行者利益とはたまたまであり、
知的好奇心と時流がもたらした偶然と認識しているため、
枯れた技術として、統計学を軸に置いている。
統計学は現在進行形で研究がなされているため、
決して枯れた技術と言えないのだが、
少なくともFP&AやCFO/CMO領域・CTO/CIO領域を、
きちんと理解して使いこなす軸として活用している。
さらに、研究目線で新たな価値を出していくことにもつながり、
CFO/CMOという非トップだけではどうにもならない目線だとか、
CEO含めてビジネスだけではどうにも解決できない物事を、
見事に補完していくことができている。
また、アナリストとして活躍するには、
研究という枯れた技術を横展開するだけで事足りる。
圧倒的な枯れた技術を生かし、
あるいは過去の栄光をふりかえって枯れた技術を新たに活用し、
進化し続けているのだ。
実のところを言ってしまおう。
デイリーレポートをこうやって書いているが、
単に面白く楽勝できると思ったのと、
自分の「先行者利益」の要素を、
「枯れた技術の水平思考」で活かせると直感したためだ。
例えば、ブロガーという存在があった。
5〜10年前にぽっと出てきたはいいものの、
今となっては額面通りのレベルへと戻っていった。
それはその人たちが、
ウェブサービスというインフラの初期ユーザーというだけで、
先行者利益と呼べない程度の利益に、
ついうっかりあぐらをかき、
肝心の中身についてはからきしダメだったという事実がある。
結局、何をどうがんばっても、
アフィリエイターやオンラインサロンの中身に限界があり、
最終的に炎上芸に逃げるしかなくなり、
どれも見事に消えていった。
これは単に実力が低かっただけに過ぎないし、
実力が低く勝てない分野にしがみついてしまっただけだ。
面白いことに、
ブロガーを自称した人のうち、
今でも活躍しているごく少数は、
ブログと全く関係ないウェブの分野で、
インターネット黎明期から先行者利益があり、
令和の今でも新たな技術を使ったマーケティングで、
異なる分野で先行者利益を確保している様子である。
わざわざ「様子である」としたのは、
現在の活動と実力が読みきれないところがあるためだが、
それでも継続的に活動するに際して、
詐称野郎や詐欺師や炎上芸人との関わりを断ち切ったり、
関わる分野や発言内容を、時流に応じて変えている変遷が読み取れた。
これは実力がある人のワザである。
よく調べてみると、ブロガーだった割に、ブログすらもやめてしまっている様子だ。
それも立派な成長戦略だと、一点の曇りなく納得できてしまう。
私の場合、時流に応じた成長戦略は、
「ネタ集め」「有利集め」
としてサラリーマン時代に徹底していたのと、
嫌なことがあったら次の組織に移ってしまえる立場だったので、
独立前から既にやめることの大事さは予習済みだったのだが、
実際にそうしている事例を見るのはいつも清々しい。
いずれにしても、
ポイントは先行者利益と枯れた技術の水平思考であり、
それは横綱相撲を取るためのものに他ならない。
また、かつてのブロガーブームを見ていても、
「これはブラッシュアップして、アナリストのデイリーレポートとして立て付ければ、上位互換できるぞ」
と直感するに足る事実もあった。
枯れた技術の水平思考が狙えると直感したのだ。
その結果、右も左も分からないときに読み漁った本の出版社で、
商業連載を週刊に近いペースでがっつりできる横綱相撲につながり、
更に独立したあとの座組み営業に困らなくなった。
先行者利益の実情にスキがあるというのは、
水平思考させたことでぼんやりと見えたものだが、
この洞察ができて笑いが止まらないというのは、
強調し過ぎてもし過ぎることはない。
また、これは各人が各人の得意技や本音や敬意をベースに、
妄想と行動から、誰もが果たしうることであると、
何度でも強調しておきたい。
現実解。
「勝てるところで楽勝して、横綱相撲を取れ」というのは、
自分にしか出せない価値を見つけ出すことであり、
ちゃんと見つかると、心底人生が楽しくなる。
boxcox.net、遠藤武。