勉強でもビジネスでも、
最初はひたすら小さく小さく、
確実に楽勝しにいくことが先決だ。
何をするか迷ったら、
「ラクに勝てる方法」や「ラクをするための苦労」
を大胆に妄想・想像するといい。
どこかの誰かが、似た悩みを解決しているはずだ。
受験勉強の場合、
難関校でも難関資格試験でも、基礎を固めて取りこぼしを減らし、
大きく出ず合格最低点超えを確実に取ることが基本だ。
結局そうするほうがラクなのである。
ビジネスの場合、
まずは規模を無理に狙わず、本音をベースに小さく小さく始めて、
「欲しい!」と手を挙げてくれる人に買ってもらうことが基本だ。
結果そうするほうがラクなのである。
客観性の強い受験勉強ではこの話題は語り尽くされているから、
主観的なバイアスに陥りやすくなりがちな、ビジネスという分野について見ていこう。
ビジネスの場合、大言壮語したり、
勝てずに理路整然と間違ってしまう学習が、
ラクさの大敵である。
勝てない立場で大言壮語が先行してしまったり、
勝てない立場しか知らない下請け人生を歩んでしまったりで、
思考や学習内容に、変なクセがついてしまい、苦しくなるケースがとても多い。
特に、眼前に広がる大規模な組織のマーケティングか価格設定や品質やデザインを、
ついうっかりそのまま小規模な物事に当てはめようとしてしまったり、
あるいは変に不自然な発想になってしまうこともある。
そうなっては、しんどく面倒だ。
いわゆる「零細企業・中小企業」が売れない・利益が出ない・伸びない状態も、
それなりに売れているのに立ち居振る舞いの悪さを露呈させてしまうのも、
変で不自然なクセがついた状態であり、根本的には素直さを欠いている状況だと言っていい。
要は楽をするための工夫がないのだ。
(勉強で言うところの「学習性無力感」に似ている。ただしビジネスでは小さい成功体験がかえって仇になるケースもあるため、注意が必要だ。)
大言壮語せず、勝てないことを避け、地味でも淡々と非常識にラクを取って勝ちにいくだけでいい。
そのために、変に外野や常識に惑わされないようにして、ラクに動くための瞬発力を高めておくのだ。
自分の取り組みを言うと、仕組み化に際し「零細企業・中小企業」という言葉は固有名詞以外では使わず、「オーナー企業」という言い方に徹している。
トップに大事なのは自分ごと化であり、ワクワクしながらも冷徹に過ごす方が、オーナーシップを持ちやすいのだ。
「オーナーとして立ち居振る舞いを良くし、考え方と目の前の状況をバラして組み換えれば、状況に応じて伸ばすチャンスをつかめる」という切り口である。
ここだけの話だが、チャンスは淡々としているほうが、瞬発力を出してつかみやすい。
現実解。
いちいちどうでもいいことに惑わされず、
迷ったら手の抜きどころを探そう。
思い切ってプロセスを省いてしまってもいい。
それくらい大胆にラクを取るくらいじゃないと、時間がもったいないから。
boxcox.net、遠藤武。