「伸びる業界や組織の特徴が知りたいです。仕組みの観点から洞察できることはありますか?」
とてもシンプルだけど、
厚遇や昇進で人を大事にできる業界や組織かどうか
を見るといい。
口先や猫騙しでは成立せず、粗利やカスタマーサクセスの作り込みで頭を使っているはずだ。
若手が定着し、中堅以上も活躍しているなら、人を大事にできる可能性が高い。
かつ売上が伸びており、粗利が確保できていて、その上でお客様から「欲しい!」と愛されていれば、文句ない。
人を厚遇できる市場やビジネスモデルや、本音の下地がある。
大手企業の場合「欲しい!」というよりは、規模と座組みが大きいゆえ、真っ先に依頼するというケースもあるが、
その場合も大手ゆえに厚遇ができる(もちろんサラリーマンゆえに限界はあるが)。
この逆で、
とてもわかりやすくキラキラしているゆえに、
何も考えずに若手が殺到する業界は、
騙し騙し使い潰す体質があるため要注意だ。
要は頭を使っていないのだ。
ファッションやメディアやエンタメに関わる物事は、
とてもわかりやすく目立つゆえに、
ビジネスモデルが賞味期限切れである事実を隠しながら、
もっともらしい美辞麗句を並べて、誤魔化していくケースがある。
「給与や高待遇が価値観の中心にある人とは関われません」
という内容の文言を、全面に出していた企業がある。
その企業は創業後10年ほどで、年売上高100億円手前まで成長したが、
インバウンド需要が一気に剥がれ落ちたため、年売上高が1桁億円に急落し縮小を余儀なくされた。
最盛期、とある最高級オフィスタワーの1フロアの半分の広さのオフィスを抱え、
うち3分の1を社長室を占めていたが、ものの見事にしぼんでいった具合だ。
そもそもだが、
本当に人を大事にするのであれば、
ちゃんと利益率を高めていく必要があるし、
お客様も社内も大事にしている。
そのために、現体制の賞味期限を見定め、
座組みを構築する必要もある。
一定規模を超えたなら、それだけ厚みを持たせ、
頭脳プレーが得意になる必要があるゆえ、
結局は人を大事にして、頭を回していくのだ。
現実解。
ちゃんと素直に人を大事にしている組織は、
猫騙しや口先に逃げず、頭を使っている。
これを虚心坦懐に見定めてみよう。
boxcox.net、遠藤武。