「ついうっかりSNSを長く見てしまう…」
「だからデジタルデトックスが必要だよねえ」
これをデータ分析の視点で捉えてみよう。
アプリやウェブサイトは、ユーザーが多く長く群れて閲覧するように、
動線から、画像やテキストの配置まで、短時間で人が集まるように、
常日頃からデータを用いて、テストを行い続けているもの。
そのためにデータ分析とそのツールがあり、ユーザビリティを高めながら成長させている。
これは店舗の動線づくりと似た手法であり、
最近ではSaaSの業務アプリでもこれを行うツール(DAP[デジタルアダプションプラットフォーム]やPLG[プロダクト主導成長])が存在する。
もちろん、ユーザーが本当に困っていて必要なことを、適時的確に届けるサプライチェーンマネジメントが働いていれば、それでいい。
他方、PV数が必要なメディアやSNSや暇つぶしアプリの類は、
マス層が書き込みマス層が閲覧する、メンタル煽りコンテンツで時間消費で群れさせ、
閲覧数とサブスクでお金のチャリンチャリンが生じる。
書籍や連載や、専門書や技術書のような、プロが作るコンテンツと違い、内容そのものに価値はない。
となると、過処分時間をむしり取って群れさせることでしか、ビジネスが成り立たなくなる。
まず、この事実を知っておく必要がある。
だからこそ、
時間とメンタルの話から、
デジタルデトックスが重要だと繰り返される。
デジタルデトックスの本質は、
「人をチョコチョコと群れさせる情報から離れる」
だけでいい。
そのぶん、スキマ時間について、
人間にしかできない妄想と行動に使ったり、
そのための読書につかえばいい。
メディアがやたらと群れさせる想起と行動を煽るなら、
それを上位互換する妄想を読書でやればいいし、
そのついでに自分が成長する行動を取ればいい。
要は、こちらがSNSやデジタルの外側で、
アナログにちょこまか動いて、
自分をエクササイズすれば良いのだ。
頭に汗をかいてもいいし、
軽い運動で汗を流していい。
その際に本を手元に置いておけば事足りる。
SNSの情報は、
あとからまとめてニュース記事やデータベースのように読めばいい。
ほんとうに重要な技術トレンドは、それで事足りる。
あるいは、拡散されてどこかで知ることができるか、書籍になってからで十分だ。
寝る間も惜しんで技術開発する立場だとか、
いままさに転職しようとして情報集めに勤しんでいるならまだしも、
市場と値動きに向き合ってモデリングを行うリサーチアナリストでもない限り、
あるいは緊急事態でもない限り、
刻一刻とした情報の動きになど関わる必要はない。
文字通りメンタルの無駄遣いだ。
事実を知った上で、自分にとって本当に大事なことに時間を使えばいい。
現実解。
チョコチョコ過処分時間を取られるのが嫌なら、ちょこまか動こう。
そうしているうちに、実力も伸びるから。
boxcox.net、遠藤武。