「ハンバーガーセット1食分の価格で、優秀な博士号取得者のチカラを持つAI にアクセスできる時代が来る!」
そのような触れ込みで「世界が劇的に変わる!」と主張する人を、SNS上で見かける。
これは正しいが、鵜呑みにせず冷静に事実を見ておこう。
その人のドメイン知識が全然なく、AIを適用させる先の要素や、社会構造の見積について、事実をありのまま見ていない可能性など多々ある。
実際のところ、AIはアプリやスマホやパソコンと同じであり、数多あるツールの一種でしかない。
そのため何がどこまで変わるかは、使い手の知的水準やスキルによって大きく変わるというリスクを忘れてはいけない。
素直に捉えると、世界が変わるという時流はその通りだし、使いこなす上で新たな世界が開けるという点に否定する要素はない。
実際に自分自身も、統計学とFP&Aを軸に、データ分析と仕組み化を網羅する事で、データドリブンの恩恵にあずかってきた。
ただし事実として、統計ツールはRやPythonで実質無料になったものの、高校以上の数学(とりわけ大学数学)や情報IIの分野の学習コストはまだまだ高い。
そして本当に重要なFP&Aのようなデータ分析については、お金を出してもデータや事例に触れることができない事実がある。
AIについても、AIを使いこなして作る側になるのか、AIツールのオペレーターになるのか、AIの制作代行をするにとどまるのか…で、全く意味が異なってくると考えておいて、不都合はない。
現実解。
AIやデータ分析のようなテクノロジー分野は「その人のドメインが知識が何をどこまで指し示しているか?」「どれだけ信憑性があるか?」という、超アナログな発想に行き着く。
追記。
これは、アカデミックスキルと同じ。
追記の追記。
とはいえ大学や大学院にいるだけでは、データを扱う分野全般でドメイン知識が足りなくなってきているのは、以前から繰り返し挙げている通り。
ボックスコックスネット、遠藤武。