仕事の効率化や売上で出来た余裕は、
全て「お客様を思いやる」ことに使うといい。
余裕を持つと、上っ面に逃げる必要がなくなる。
現実解。
営業のノルマは、勝手に5〜10倍くらいに引き上げ、
そのために必要なことを大量に楽しむサイクルを創ればいい。
マーケティングのためにハガキやウェブサイトやニュースレターを創るのは、
そのサイクルの中で、企業の「人となり」「人格」を自己紹介しつづけることにある。
自己紹介なのだから、目の前の人に楽しんでもらうように動くことが重要だ。
何も、無理やり楽しませようとする必要は一切ない。
小学校の入学式で、楽しそうに自己紹介する新1年生を思い浮かべよう。
そこに自分の強みを、前向きに少しずつ混ぜて掛け算できていれば、事は足りる。
思いやるとは、前向きに自己紹介し続けることにある。
これと逆のパターンを挙げよう。
営業のノルマに追われていたり、
「売上をどう立てよう」という不安があったり、
特に何もないけど何となくという習慣があったりして、
「紹介ください!」「買ってください!」と簡単に言い出すのは、
一番やっちゃダメな「買って買って攻撃」だ。
親戚縁者やお隣さんの得意なセリフが、
「買って!」「〜して!」という上っ面の言葉ばかりだったら、
あなたは長期的にその人と付き合いたいと思うだろうか。
誰彼構わずに「買って!」「紹介して!」と言い出すことは、
率直に言って「最低の人格」という評価を下されてしまう。
そもそも「〜してください!」という一方的なお願いは、押し売りという暴力だ。
仕事が出来ない人ほど、自分のやっていることが暴力だと気づけないのである。
これを組織的にぼんやり行ってしまうと、その企業がどうなるか想像できるだろうか。
自己紹介に話を戻そう。
相手に具体的なメリットを明確に提示できたり、
「この人は楽しい、面白い、信頼できる…」という人とこそ、
楽しいコミュニケーションが自然と起こせるのであって、
ブランドや安心感はすべてここからやってくると言っていい。
品質、コスト、納期を除いたとき、残るのは「人となり」だけである。
ダメなパターンとして、お客様や出会った人は必ず、
「買って買って攻撃」「〜してください攻撃」
を、余裕のなさや人間性のなさによるものだと解釈する。
しかも、それは一切言葉にされない嫌悪感や無関心だ。
楽しいパターンとして、「人となり」を軸にしたアプローチを取ればいい。
自己紹介と挨拶と感謝の言葉を交わすこと以上に、
重要な物事はないとわかれば、それでいい。
「あの人だったら、話がブレないから信頼できる」
更に飛び越えて、
「あの人だったら、ふと出た言い間違いも愛おしい」
そう思ってもらえたら、思いやりが伝わった瞬間なんだよね。
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遠藤武