採用する側の目線からしたら、まずは「一緒に働いてみたいかどうか」が必須だ。
英語や業務知識含め、何らかのスキルありきである点は否定しないが、それだけではもったいない。
「一緒に働いて信頼をシェアする」ことで、スキルを更に得られることに着目しよう。
現実解。
働く側としても「一緒に働いてみたい」と思える場を選ぼう。
採用する側としても「一緒に働いてみたい」と思える人を選ぼう。
スキルは、後からでも何とかなる。
IT分野なら、業務に対応するシステムの知見ありきだ。
ファイナンスなら、財務会計・税法・監査の知見ありきだ。
管理職以上なら、経営管理やマネジメントの経験と実績ありきだ。
だが、これらはあくまで「他の人と一緒に働くための材料」に過ぎない。
極論すれば、これらの知識は、読書と経験を掛け算するだけで高められる。
「一緒に働いてみたい」が重要なのは、
外資コンサルティングファームだろうと、
コンビニのアルバイトだろうと、
完全に単独で行動することはありえないからである。
仕事とは、一緒に働いて信頼をシェアすることに他ならない。
客先や社内でのミーティングや資料共有は、チームプレイである。
もし信頼があるなら、資料作成から客先説明から調整までを任されるだろう。
店舗のレジでお客様を待たせていれば、順番に対応する必要がある。
もし信頼があるなら、お客様を丁寧に対応し、一目置かれるだろう。
自分の行動の範囲が広がってきたとしたら、
それは一緒に働いて信頼をシェアすることができたのである。
信頼が得られれば、比例してスキルも向上する。
「もっとスキルについて知りたい!」というケースに向けて書こう。
例えばあなたが、仮にグローバル企業を目指すとして、英語スキルに少し自信がないとしよう。
そのとき、そもそもコミュニケーションとは「どうやったら相手が喜ぶか」がポイントだという事実に目を向けるといい。
具体的には、「質問する」「要約する」「ゴールを見つける」という3つのパターンしかないことに着目しよう。
自分のやるべきことを果たし、一目置かれれば、それだけで次のToDoが見えてくる。
これは英語だろうと日本語だろうと、全く同じだ。
実際のケースでは、自分一人でコミュニケーションを行う必要などない。
関係者を巻き込んで、前に進めていくだけで、うまくいく。
もし英語でのコミュニケーションが不安なら、先にあなたから相手に質問すればいい。
それだけで、あなたが物事を適切に理解しようとしていることに、気づいてもらえる。
かつ、質問したい内容の要約も、その先のゴールも、先回りして複数用意しておこう。
それだけで、あなたが物事を丁寧に前に進めようとしていることに、気づいてもらえる。
たったこれだけ出来れば、表面的に英語が喋れるだけの人より、的確に物事を進められる。
「どうやったら相手が喜ぶか」の威力は、こうやって現れていく。
結果論として、あなたは発言に困らない英語スキルを得られる。
更に読書を掛け算すれば、ITやファイナンスやマネジメントといった、業務面の知見を得ることなどたやすい。
無理に英語スキルを鍛えてようとして消化不良を起こすくらいなら、すぐ出来る範囲でいいので、目の前の相手を喜ばせよう。
説得力のあるフレーズやボキャブラリーの使い方や、知見の使い方について、細かい改善と成長を通じ気づいていける。
スキルは、じわじわと伸びてくることもあるし、急激に伸びることもある。
いずれも「喜んでもらえた」にたどり着くまでの、失敗と成功の両方を材料にしているんだよね。
迷ったら、まず信頼のシェアを狙おう。
boxcox.net、遠藤武。