いま弱者なら、弱者に見合ったことをやるだけでいい。
強者がやること・やっていないことを鵜呑みにするのは、
悪意のない情報格差で勝手に騙されいるだけ。
現実解。
大多数のオーナー企業や中小企業の経営者さんが気づいていないんだけれども、
ついうっかり「大手企業の出している情報・出していない情報」を鵜呑みにしちゃうんだよね。
例えば、広告。
大企業のテレビCMやプロモーションに釣られて、
「うちも広告を打てば勝てる!」
とうっかり勘違いし、新聞折り込みの返報率はゼロ。
すごくよくあるケースだと言っていい。
大規模な広告の本質は「資本力と知名度で、遠距離から見込み客を引っ張り出すこと」だ。
要は、資本力と知名度がない弱者なら、広告なんかよりも「既存客や協力先とのつながりを太くして、近距離から見込み客を引っ張り出すこと」のほうが重要だ。
例えば、投資対効果。
そもそも、大企業の経営の内部情報ゆえに、投資対効果でしつこく考えるという観点はあまりオモテに出てこない。
「投資対効果で考える発想など、ただの一度もことがない…」
とうっかり勘違いし、現状にメスを入れず、しらずしらず衰退していく中小企業は少なくない。
すごくよくあるケースだと言っていい。
投資対効果で考える部門とは、サラリーマン社会では投資銀行・コンサルティング会社・総合商社・リサーチアナリスト・経営戦略部など、極めて限られた上澄みだけだ。
公認会計士でさえ、監査しか経験のない場合は、投資対効果で考えることなどない。
営業マンとして数字を上げた程度では、投資対効果という視点については完全に「蚊帳の外」だ。
例えば、自前のリソースだけで限界があるなら、組織を抜本的に変えたり、プロの頭脳にお金を払って、経営者としての発想と行動を変える必要がある。
投資して得られる利益が、投資額を上回っていれば、投資対効果で見てお得であるという発想があればいい。後は金額と期間と、納得だけである。
もっとも、大多数は「営業マンが動けない…」「うちはどうせ中小企業だから…」「値段が高いから値切りたい…」で止まり、「投資対効果」で物事を見る発想などつゆ知らず、市場から消えていくのだが。
逆に言えば、本来は経営に絶対に必要な「投資対効果」という考え方を最優先して行動し、息を吸って吐くように当たり前のレベルまで落とし込めば、売上も利益も自ずと上がっていく。
このような基礎知識レベルの情報格差が、実はあまりにも多い。
ちょっとした情報格差をぶち破って、基礎を徹底するだけで勝てるのは、大多数が基礎力不足だからなんだよね。
boxcox.net、遠藤武。