有利な環境づくり。

daily6 人と技術と成長。

有利な環境づくりには、2パターンある。

1つは、一気に土俵を変えてしまうこと。

もう1つは、ジワジワと土俵を作っていくこと。

 

現実解。

有利な環境とは、ゆったりと勝ちやすい土俵のことである。

自分が横綱相撲を取れれば、それが一番良い土俵だ。

この作り方は、2つある。

1つは、一気にビッグバンのように環境を変えて、土俵を作る発想だ。

自分が自分のためだけに環境を変えることが、これに当たる。

例えば髪型を変えたり、帰り道を別なルートにしてみたり、

普段読まない本を読んで学んでみたり、

転職したり独立することもこれに該当する。

もう1つは、ジワジワとにじり寄るように環境を変えて、土俵を作る発想だ。

他人である誰かが、ついつい自ずと環境を変えてしまうよういざなうことが、これに当たる。

目線を合わせ、言葉遣いをほんのちょっとずつ変えて、

「あ、こうすればいいのか」という気づきを相手に自然に促したり、

心底の本音を、前向きかつ小出しのメッセージとして出したりして、

だんだんジンワリと流れをプラスに持ち込むのだ。

こうすれば、自分から変わっていくことができる。

否、こうしないと根本的には変われないと言っていい。

 

私は人にアドバイスをする仕事をしているが、

単に一方的にビッグバンのようにアドバイスをするだけで変わる人は、

実のところほとんどいないと確信している。

「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。」

そう言ったのは、山本五十六だ。

言葉と行動のあいだにある、行間や空白から、人ははっと気づくのである。

いくら饒舌な人でも、人間の本性とは「めんどくさがり」だ。

めんどくさがりだからこそ、ラクに気づこうとするのである。

だからこそ、ジワジワとしたペースで、ふとしたはずみで自分で腹落ちしていく。

単に言葉たくみに饒舌に話すだけでは、

正直言って邪魔なだけだし、胡散臭くなってしまうのは、こういう理由だ。

 

話し過ぎるよりは、人間のめんどくさがりなところを事実として認め、

ジワジワとしたペースを受容したほうが、結果的に短期間かつ小さい労力で、うまくいく。

有利な環境づくりとは「急がば回れ」だと思っておけば、お互いに気が楽だ。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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