そもそもやる気を出そうとすること自体が時間の無駄だ。
具体的に何が足りていて何が足りていないのかという情報を掘り下げて借用し、
勝ち筋への道を具体的に上っていくことでしか、モチベーションは上がらないよ。
現実解。
仕事の年収が低く、事務処理ばかりで嫌気が先行し、
やる気が出ないと感じる人向けに書くとしよう。
転職の勝ち筋を「年収が上がり、時間の負担が下がり、役職も上がる」と置こう。
このとき必要なのは、単に「今できること」「これから必要な伸びしろ」の特定だ。
例えば「今できること」が経理であり、財務諸表作成と決算や仕訳処理で、年収が300〜400万円だとしよう。
ここから年収600〜1000万円を目指したいとする。
このとき必要なのは「これから必要な伸びしろ」の情報集めだ。
答えから言うと、経理周りで伸びしろがある付加価値の高い分野は、
データ分析・管理会計(FP&A)・英語…のスキルだとわかる。
もし高卒で経理をやっているなら、管理会計やデータ分析は大卒メインのため厳しい。
ならば経理とデータ分析から連想し、学歴の関係ないIT分野に進む…と情報の前提を変えればいい。
情報不足を埋めて、欲しいポジションを探っていくことが、常にやることなのである。
ここで注意しておくべきことは、情報集めもせずにはなっから「無理だ」と決めつけて、
モチベーションを一方的に下げてしまうことである。
モチベーションが上がらないなら、「大卒→高卒」とか「経理→IT」のように情報の前提を切り替えるしかない。
このときも「無理だな」とならないようにするために、連想出来る範囲からで構わない。
そもそも、はなっから「無理だな」と決めつけて終わる人が、圧倒的多数だという事実に着目しよう。
情報の前提を変えようと思わないどころか、情報集めすらしない人が大多数だ。
ということは、情報を集めるだけで勝ち筋を作れる可能性が、常にゼロを超えるのである。
「ゼロじゃなくなるだけなんて、しょぼいなあ。。」
そんなやる気のない声が聞こえてきそうだが、
ヒントが見つかることが重要なのであって、
進歩するには、第一ヒント、第一ヒントのヒント、そのまたヒント…と繰り返し掘り下げて追い求めることが必須だ。
例に挙げた「経理→IT」という情報の前提の切り替えは、
何となく思いついたことではなく、複数の具体的な事例に基づいている。
高卒の税理士事務所勤めからIT分野を独学して経営者に転じた人や、
公認会計士として監査法人に数年勤めたのちIT分野に転じてキャリア30年という、
具体的な事例があると考えてもらいたい。
要は、モチベーションの低い状態から抜け出すには、
「これから必要な伸びしろ」を掘り下げて、
成長するための材料を用意することに他ならないのだ。
大多数が第一ヒントの情報すら無視してしまう。
ヒントを「なぜなぜ5回」のように第五ヒントまで広げてみるだけで、
直感的に思っているより遠くまで情報を広げられる。
経理→データ分析→ITという飛び方は、一見すると「第三ヒント」であり常套手段に見えるかもしれないが、
そもそもIT業界はIT業界で閉じており、
経理業務と明確に線引きされている事実を付け加えておきたい。
何がなんでも異業界を目指す必要はないが、
「これから必要な伸びしろ」を意識的に作ることでしかそもそも成長できない。
「共創」という新規事業の考え方が最近よく取り上げられるが、
これは目先に映ったものだけへの対応をやめて、
もう少し遠くに伸びしろを見出すことである。
モチベーションが上がらないということは、伸びしろを出せない状態であり、
場合によっては業界ごと真っ先にリストラ候補になりかねない。
それならば、ひとつひとつ虚心坦懐にフェアに見ていき、
「これから必要な伸びしろ」を楽しむ前向きな主観丸出しが必須科目と考えるが、いかがだろうか。
boxcox.net、遠藤武。