師事。

daily6 人と技術と成長。

素直に従うことが師事である。

特に20代や30代のときは、師匠に素直に従い、

仕事のスピードと精度を上げることが必要だ。

仕事のスピードと精度を上げていくと、自ずと頭が良くなる。

これは仕事がそもそも「知的生産」だからである。

 

人間がやることは全て、

「知識や事実を集め、言語化し、行動に移す」という、

一通りのサイクルを全て通る。

 

師事するとは、

この一通りのサイクルを流れを直接教わったり、

本から徹底して真似したりすることに他ならない。

この過程で、

頭の使い方が自ずと育ち、

あたりまえに出来ることが増え、

思考と行動の可動域が広がるのだ。

 

これはマクドナルドや警備のアルバイトも、

事務職や営業職も、専門職・研究職も、

サラリーマンや経営者の区別なく、全て共通している。

何もずっとアルバイトをやる必要はない。

師事の終わりは「もうこれ以上学ぶことはない」と思ったときだ。

それこそ、アルバイトで頭の使い方が育ったら、

次は正社員に向けて、勝ちやすい舞台にはみ出していけばいい。

あるいは、堂々と今いる場を離れて転職すればいいし、

場合によっては同業他社や新天地に引き抜かれていくだろうし、

相応の組織の場合は、昇進することも可能のはずだ。

 

同様にして、

営業の数字を取ることや、

社内・社外での出世も、独立したあとも、

師事することで、動ける範囲を広げていくのだ。

「知識や事実を集め、言語化し、行動に移す」

ことで、自分の動ける範囲を広げていけばいいのである。

 

往々にして言えることだが、

仕事やビジネスが出来ない人は、

「徹底的に真似する」という師事が出来ず、

中途半端な我流が混ざっていることが多い。

真似をする対象を用意していないなら、まず本を探すしかない。

本を探すには、100冊1セットで本を探して読むしかない。

他方、そもそも真似をする本や質問できる人があるのに、

素直に徹底的に真似する態度がない場合というのも、少なくない。

これはちょっとどころか、ものすごくもったいない状態だ。

 

実例から話をすると、

困りごとを私に相談しているにも関わらず、

突然「これはこうだから…」と相談者が自説をひろげ、

自分から話の腰を折って、

そのまま失敗し続ける人がいる。

率直に言って、こういう人は100%伸びないと断言していい。

そもそも、伸ばす気がゼロなのである。

困りごとを相談するとは、瞬間的に師事しているのであり、

師事する上での返事は「はい」か「yes」だけである。

まずは素直に「はい」と答えて試してみる。

その上で「うまくいきました」か「これはうまく行かなかったのですが、どうすればいいですか」と返すだけでいい。

 

本当に伸ばす気があれば、報告か相談しか、師匠に話すことはない。

相談するからには、事実すべてをありのまま出し、その上で師匠が出した案を全部まるごと試してみるのである。

徹底的に真似するとは、参考書を徹底的に読み込んで覚えるのと同じということだ。

 

いっぽう、事実を出したり引っ込めたりして、勝手に弟子の側で内容を歪めるのは、文字通り半端者の証であり、未熟者コースだ。

これは映画やマンガでは、師匠に歯向かった後にズタボロにやられてしまう、ダメな弟子の典型である。

実力がないのに、素直さがないのなら、いつまでたっても成長できない。

 

まず師事するのであれば、教わる弟子は、

絶対にガンコになってはいけないことを知ろう。

「知識や事実を集め、言語化し、行動に移す」

というサイクルが、たったそれだけで回り出す。

伸び悩んだら、まず素直になって、

知識や事実というデータを集めて、

余す所なく自分にインプットするしかない。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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