いかなる一流大学や一流企業の出身者でも、
2〜3年での転職を繰り返すと、
「ああ、こいつはダメな奴だな」
とレッテルを貼られてしまうと言われている。
が、これはあくまで日本の年功序列企業の中堅や下っ端の人材限定だ。
ニッチな分野だが、外資企業のファイナンス(経営管理・戦略)部門経験者は、
M&Aで部門や企業ごと日本から消えるのを境に、
「欲しい!」と言われてヘッドハントされて移っていく。
要は動線を丁寧にセットすれば「嫌だから嫌だ」で移籍ができてしまうのだ。
単なる転職とはだいぶ違うかもしれない。
外資企業のファイナンス(FP&A)部門は、
そもそも日本の人材市場の中に別市場として存在する。
コンサル経験があるからといって適性があるとは限らないし、
日本の企業で財務や経理をやった程度だと全体像がつかめず右往左往してしまう。
そのせいで外資ファンドが日系企業を買収しても、
コントロールが効かずに自滅するケースも多々ある。
だからこそ別市場としてあっさり評価されてしまうのだ。
現実解。
外資企業のファイナンス経験者が、
辞めれば辞めるほどポジションを上げていくケースは、よくある話だ。
営業マンや事務だとさすがにこうはいかない。
リスクを取る気概がある若手なら、挑戦に一考の価値はある。
追記。
ただし、ファイナンスだけ出来ても事業は作れないので、一本槍にならないよう注意が必要。
追記の追記。
もっと言うと、FP&Aや経理を軸にCFOを目指すサラリーマン社会を生きるとしたら、外資転職のキャリアビルドは露骨に学歴重視かつ年功序列だと知っておこう。
boxcox.net、遠藤武。