最初に始める仕事は、
可能な限り「若いうちに大きい物事や金額を扱える仕事」が良い。
自分の場合は、
数理統計学の論文を読み漁ってモデルを組み、
国際物流のエコシステム全体(運賃と需給ギャップ)を分析し、
日経新聞や時事通信からインタビューを定期的に受けて、
業界紙で週ごとに連載も行っていた。
また数理統計学と財務モデリングを用いて、
金融機関向け投資価値評価事業をゼロ立ち上げした。
作ったモデルによるレポートが、
メガバンクやリース会社など最大手金融機関に買われて、
当時の勤め先の業績がV字回復するのは、
なんとも小気味よかった。
厳密な合計値は手元にないが、
少なく見積もっても案件総計で時価2千億円程度の投資案件群に年間でアドバイスしていた。
これらは大卒後2〜3年くらいまでの経験だ。
この経験は、楽しさも悔しさも、
今もなお心の風景に息づいており、
自分の規模感を上に上にと持ち込むために、
極めて役立っている。
現実解。
「小粒な有名人が増えた」とさいきん良く言われるが、
そもそも大規模なファーストキャリアを踏み締める人は、
大海原には砂粒ほどしかいないのだから、当然か。
この逆で、
本当に大きな規模を一次情報で知っている人は、
その生々しい実情をわかっているから、
自分が目標を立てて達成する上で、
何が必要か不要かの判断と決断ができる。
boxcox.net、遠藤武。