製造業と事業売却。

daily9 大前提。

日本の大手製造業が事業を売却しているが、

これはつまり、

「現状のマネジメント大勢では製造業を維持できない」

という宣言だ。

重電大手が手放した売上高数千億円の製造子会社や、

重工系の地方拠点の工場について言うと、

「現場のマネジメントと人材とITシステムが古臭いままロックされ、キャッシュフローを見るFP&Aや管理会計が迅速に実行できない」

「それ以前に、経営陣にそのような知見も感度も何もない」

という具合に、何もかも固定化してしまっている。

事業売却に際し、固定化したしがらみを断ち切ると同時に、

外資ファンドが製品に着目し、ブランドとマネジメントを強化して、

更に高額で売却を繰り返す…というサイクルまでが一連の流れだ。

「大手製造業に入れば安泰」

そう言われていた時期は確かにある。

地方では未だにそのような視点が根強い。

長いものに巻かれて就社すると言えば早いだろうか。

実態は、商品力が強い割に、

システムや仕組みがアップデートができないため、

経営面で割を食ってしまっている、

資本メタボだと言うとわかりやすいかもしれない。

 

現実解。

そのような企業の実態を知ると、尖った特色があるのに、

ヒト・モノ・お金・情報をうまく活かせていないだけというケースが非常に多い。

大手だけでなく、売上高数億円で独自商品を扱う企業でさえ、

実は隠れた価値があると言っていい。

資本主義で言うと「磨けば光るタイプ」の企業が、

日本にはまだまだ数多くある。

不用意に事業売却せずとも、

価値をあげられるケースがあるなら、

そこには大きなチャンスが眠っている。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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