「指示」の本音

daily0 本音たち。

指示する側と、指示される側で、指示の意味は根本的に異なる。

指示する側は、ありとあらゆる知識を吸い上げてルーチンを作る。
プログラミングもシステム導入も組織づくりも全てこれだ。
その際、指示される側が理解できる言葉で的確にコミュニケーションを取る必要がある。
このコミュニケーションが不適格だと、指示は失敗する。

指示される側は、作られたルーチンを手を動かし実行する。
付加価値を産出しない事務処理がこれだ。
指示される側の発想で指示をすると、ルーチンを作れず、指示は100%失敗する。
指示される側に、知識はほぼ要らないためだ。

ありとあらゆる知識を吸い上げられる側であるなら、ルーチンを作って指示をする側にさっさと回るべきである。

その際に必要なものは、以下のような知識と懐疑心と気遣いだ。
・プログラミングやテクノロジーの最新動向
・会計や業務プロセスやシステム系全般(ERPやBI)や標準化の知識
・契約書や帳票の一般的な仕組み
・「測定して、もっと効率的に動けるんじゃないの?」というデータドリブンの懐疑心
・「もっと心理的にも肉体的にも負担がかからないようにしよう」という気遣い

これらを欠いている人が指示を出したら、物事は動かない。
それどころか心理的にも肉体的にも負担が増し、指示は確実に失敗する。
組織立って動くことなど、ままならなくなる。

付加価値の低い「指示される側」が、「指示する側」に回れないのは、このような知識差にあるということだ。

ただ単に「やれ」と言うだけなら、言葉が喋れれば出来る。でもそれはただの「やれ」という音声であって、指示でも何でもない。

そういう「ニセの指示」を見かけたら、そっと離れるといい。

かつ、上記のように知識をつけて、さっさと指示を出す側に回って付加価値を上げてしまうといいんだよね。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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