人事の本質は「ドッキリ」とか「手品」のようなものだ。
直接言っても聞かない人材は多数いるし、何も言わなくとも上手く立ち回れる人材も多数いる。「そのような人材をいかに組み合わせて、どのようにモチベーションを焚きつけるか」が人事である、というのは、おとなしい模範解答に過ぎない。
少しばかり元気が良過ぎる解答をするならば「ドッキリや手品のごとく、どのように情報や人員配置を操って、モチベーションを焚きつけるか」がポイントである。
組織のバランスの悪さに悩むなら、喜んで・納得して別部隊に異動できる状況を作り出し、ソロプレイが得意な人はソロプレイをさせ、チームプレイが得意な人はチームプレイをさせればいい。
意味のない一方的な仲違いを起こすチームメンバーがいるなら、問題児を納得できる場に異動させてしまえばいい。
良い人もダメな人も、実のところ、環境で根本的に変わるのである。マネジメントは、そのような動きを任せられる人材を採用する予算と勇気が全てだ。
なお、人事は細やかな気配りができない人や、人の痛みがわからない人や、文句ばかり言い出す人や、人によって態度を変える人や、自分の不勉強を許容する人には、何が何でも絶対に触れさせてはいけない。
さもなくば、組織は付加価値を得られず、100%瓦解する。
逆に言えば、心理的に平らかで思慮深く、セルフスターターであれば、成功が確実な分野でもあるんだよね。