「年功序列」の扱い方

daily0 本音たち。

年功序列とはネズミ講のようなものであり、格差を生み出している。
2006年にそう指摘されて、10年とちょっとの時が流れた。

これは今となっては、
「管理職・平社員の関係は、ネズミ講のような騙しの階級である」
と言い換えられる。

転職市場で「上級管理職として扱われるシニア層」のスキルが、
必ずしも「中間管理職手前のジュニア層」より高くないと、
経営者が隠しきれなくなってきているということだ。

この原因は、経営者が勉強不足であるために、
組織が古臭いまま生きながらえているということに他ならない。
固定費の非効率的な(=投資とは言えない)扱い方の放置ということだ。

ようやく最近になって、
「フラットな組織」「自動化や外注でコアバリューに集中する組織」
がもてはやされている。

その割には、華々しく出てくるスタートアップ企業の圧倒的多数が、
付加価値のない事務処理作業や、管理職・平社員という関係を内製化し続けている。

フラットと言えない「昭和の組織」を平成末期の今でもなお作りつづけているのだ。

つまり、今も昔も経営者に「何が付加価値か?」を根本から問う発想が欠けているのである。
旧来の組織の人事評価にかかるコストとベネフィットの不合理を、全く理解していないということだ。

人事考課や与えられたポジションの通りに、人が動けるとは限らない。突然ダメにも良くもなる。
そもそもポジションの高低を客観的に定めることなど不可能である。実態は恣意的になる以外にない。
そして、これらをいかに定めたところで、どこまで利益とキャッシュフローに貢献しているかを把握できない。

この問題の解決策は、以下の3つだ。
・コンサルティングファームやそれに準ずる組織に所属する/作り変える。
・スタートアップ組織のメンバーになるチャンスを得る/スタートアップ組織を作り続ける。
・複数組織に属して(あるいは組織に属さないで)多彩かつ柔軟に動く。

圧倒的多数の人にとっては、行動しなければ騙され続けるしかないのが現状だ。

「経営者目線」という発想を、もし労働者から持つとすれば、
投資対効果という視点に尽きると断言していい。

古臭い組織も、その経営者も、思いのほかあまり物事を考えていない。
これは米国だろうと日本だろうと、上場していようといまいと同じだ。

ここに序列を根本からひっくり返すチャンスが眠っているんだよね。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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