仕事や趣味や特技や人生のエネルギーを、恋愛に例えることは少なくない。
これは本能的に正しいが、人間の場合は目先の恋愛を超えたところにこそ、エネルギーの行き場がある。
恋愛の快楽以上にハマり込んでいる物事があるならば、恋愛に例えるということはとても退屈だ(矛盾するが、そのような人ほどとても魅力的で恋愛強者なのだが)。
何でも安易に恋愛にばかり持ち込もうとする態度は、それしか武器がないためだ。
テンプレに当てはめるだけで、頭を使わないさまは、ポルノを読み散らかすのと何ら変わらない。
どのような階層に向けて発している情報かを把握せず、価値観を鵜呑みにし続けてしまうというのは、本質的にはギャンブルでお金を毟り取られることと同じである。
安易に目先の恋愛に逃げるというのは、要は何も考えていないのだ。
実のところ、自分を鍛えることの快楽が、恋愛の快楽を上回るとき、とんでもない爆発力や魅力が、あっさりともたらされる。
人に惚れるとは、そもそもが次に生命をつなぐための感情だ。
優秀な側が残り、そうでない側は自然淘汰されるのはごく自然である。
面白いことに、事実をありのまま見ると、これは恋愛に限った話ではない。
弱者がお仕着せの恋愛論に逃げるのは本能かもしれないが、生き残る側の強者であるほうが、恋愛でも本業でも次世代をつなぐ。
これが事実だと知っておこう。