データ分析は、
実は頓挫しやすく脆弱だ。
データが取れない場合、
「データなし」で終わってしまう。
この事実は、
ビジネスでデータドリブンなことをやっていると、
避けて通れない弱点としてのしかかってくる。
この弱点の解消法。
データがない場合、
似た事例を引っ張ってきて、
「仮置き」しながら対応するしかない。
不動産の分析で用いられる、
「取引事例比較法」の発想だ。
不動産の場合はビルや家屋の平米数、階数、築年数、立地など、
建築物の資産価値のスペックをデータ化し、
資産価額と引き合わせるのだ。
データを集めて多変量解析(重回帰分析)すると、
以下のように、
{資産価額Y億円} = {平米数}*X1円 + {築年数}*X2円 + … + b
y = ax + b の数式を、y = ax1 + bx2 + cx2 + … + b と拡張させた形に起こすことができる。
仮に、データを取りようがない新規サービスを、
「欲しい!」と言ってもらうとしよう。
集めるデータは、
類似・関連した複数の成功パターンの取引事例だ。
言わずもがな、
ドンピシャで100%ハマる成功事例は存在しない。
だからこそ、
本音を丸出しにして、
「この仕組みは使える」
「これは自分にはハードルが高い」
と読み取りをしながら、
「分析」を進めていくのである。
実際に新規サービスを「欲しい!」と言ってもらう際、
・顧客のお困り事をどう解消している?
・継続的な需要や時流をつかんでいる?
・自分で実行する上で本音で楽勝できる?
・競合先が戦意喪失するほど真似しづらい?
・素人目に見て「面白い!」と即答できる?
という問いから、元データとなる事例を集め、
自分の商品やサービスに当て込み、ブラッシュアップする。
その上で、買ってくれる顧客の属性や、価格を想定していく。
私が独自サービスとして手がけている「仕組み化」は、
不特定多数に内容をいっさい公表していないが、
元データである事例は、
「FP&A、マーケティング、デジタル化、ゼロイチ立ち上げ実績、急成長実績、統計学」
という事例を用いて属性を設定し、
既存サービスの弱点を突きつつ、
「面白い!欲しい!」
と言ってくれる方に限り提供している。
原理原則は、
ビジネスの目的を定め、
影響力を行使して楽勝すると、
ついうっかり本音が出て、
「欲しい!」と返ってくる。
丁寧に作り込んで、
世の中をプラスに持ち込み、
可能な限り楽勝できるように、
本音から逆算して分析し、
取引事例と比較して作り込めば、
自ずと「欲しい!」が引き出せるのだ。
現実解。
ビジネスでよく言う、
TTP(徹底的にパクる)の正体は、
取引事例比較法からの逆算に過ぎない。
データが仮定だとしても、
統計モデルが仮定だとしても、
まるで統計モデルのように当てはまる。
その理由は、
本音で事例を包み込むことで、
妄想と行動を掛け算しているからなんだよね。
boxcox.net、遠藤武。