「『コンセプト』という言葉を遠藤さんはよく使いますが、コンセプトの作り方のコツはあるのでしょうか?」
以下に、私がコンセプトを作るときのポイントをまとめよう。
「コンセプト」という言い方が難しい場合、価値・勝ち・価値観を束ねる「カチコピー」と呼ぶといい。
「コンセプトづくりのコンセプト」
・【一言】に本音を込める
・意味が【二つ】程度含まれている
・善意の【第三者】(=何も知らない人)が聞いてピン!と来やすい
・「お客様の成功」を最大【四軸】に分解できる
・【五文字】程度〜最大十文字に収めて、面白がらせる
このように、世の中にありふれた物事や言葉を組み合わせ、自分の強みやサービスの強みを明確に宣言し、面白がってもらうのだ。
これは就活にも使えるし、独立や商品・サービス・新規事業作りにも、MVV(とりわけバリュー)を定めることにも使える。
例を挙げよう。
直近の『旬刊経理情報』本誌の連載で「会議はお茶会と呼んで作り変えてしまえば、ハードルが楽しく下がる」と書いたが、これもコンセプト作りだ。
「お茶会」
・お茶とお茶菓子が美味しい
・楽しく話すことに集中できる
・心理的安全性が高まる
・「うちの会社って会議はお茶会なんだよ!」と自慢しやすくなる
お茶会の場合は、お客様は働いているスタッフ(会議の参加者)のことである。
現実解。
気づく人は気づくかもしれないが、キャッチコピーの作り方に、「価値」を乗っけたということだ。
誰もが名前を知る広告代理店は、おおよそこのような縛りで言葉をセットしているから、世の中にあるキャッチコピーを見比べて分析してみるといい。
ボックスコックスネット、遠藤武。