分析:「変われない」ときのハードルの下げ方。

daily11 スモール分析。

「変えなきゃ、変わらなきゃと思っているのですが、なかなか変われません。ストレスが募るばかりです。辛いです。まずどうすればいいでしょうか。」

 

論点は2つあります。

・無理して変わろうとせず、先に安心感を得てしまう。

・その上で、誰でも簡単にできることを、その場でやってみる。

 

そもそも心の安寧がない限り、人間は変われません。行動してみる気にもなれませんし、妄想しても辛いことばかりです。そうなってしまうと、変わることそのものが「嫌なこと」だと刷り込まれてしまいますね。これでは本末転倒です。

先に絶対的に安心できるような場を整えておくことで、変わるための環境が整備できます。自分専用の応援団を組織する、とでも言っていいと思います。

行動分析学で言えば「先行条件を用意する」ことになります。

人間はシンプルなもので、応援に後押しされてプラスに変わってしまうことなど、多々あります。誰しもかっこよく見られたいという意志があり、それがパフォーマンスにプラスに影響するのです。

無理に変わろうとしても変われないのは、安心できる環境が整っていない可能性を考えることが先決ではないでしょうか。

 

また、「大きく思いっきり変わってしまおう!」という期待感を誰しも抱いてしまいがちですが、それはそもそも不自然です。

身の丈に合っていないことをやると、うまくいかなかったときのストレスが大きくなります。

だいいち、一発逆転狙いのような「変わる」は、不自然なギャンブルのごとき発想です(宝くじの高額当選のあとにひどい目に遭うケースはよく聞きますね)。

そうではなく、誰でも簡単にできることを、今すぐやってみるように意識づけすればいいんです。

具体的には、あきれるほど小さな回数から始めるんです。

筋トレなら、1日1回のスクワットから始めていいんです。

勉強なら、1日見開き1ページから始めていいんです。

会話なら、1つ楽しくなる文言をイタズラのごとく真面目に忍ばせておけばいいんです。

その続きの「あ、これならできる」という流れを、ついうっかりの自然体で出せばいいんです。

「あ、これならできる」という心の安寧から入っていけば、不自然なく進めます。実用性や成果を追い求める場合でも、辛い状態のまま進もうとすると、絶対に頓挫します。それで負の学習をしてしまっては逆効果です。そんな時は、勇気を出して歩みを遅くし、その真逆にある「あ、これならできる」をお膳立てする形で攻めるんです。

一発逆転はそもそも「勝てないギャンブル」と、やる前から決まっているのですから、避けたほうが得策です。

 

現実解。

「『3歩進んで2歩下がる』でも、トータルで見て1歩進んでいるから、OK!」としてしまう、安心感から攻めてみればいいのです。

つらければつらいほど、歩みを遅くして「あ、これならできる」をお膳立てしてしまう方が、トータルでにおいて遠くまで進めます。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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