データ分析は、そもそもデータがなければ成り立たない「枯れた技術の水平思考」が必要な分野だ。
大規模なデータを分析する技術そのものは、線形代数や解析学を基礎とした統計学や確率論に基づいている。
いっぽう実際の分析は、まず事業の理解(ドメイン知識)に基づくが、事業の商習慣の都合でデータがない・取れない・コストが高すぎる場合もある。
大規模データばかりが取り沙汰されるため、データ分析不能…とついつい思ってしまうが、それは目立つ層に流されているだけである。
「枯れた技術の水平思考」で考えれば、回帰分析でもいいし、財務分析でも構わないし、ダミー変数を駆使した多変量解析で粗々から始めてもいいし、アンケートを取ってもいい。
大規模データではないスモールデータだが、その活用すらできていないケースは思いのほか多いため、その程度で有意かつ有利な立場を作れる。
現実解。
FP&Aや財務モデリングも、アンケートも、スモールデータ分析の極みだけれど、時代遅れと言われることはないものね。
ボックスコックスネット、遠藤武。