「競合に負けて死ぬことはない。あるのは内部崩壊だけ」
よく言われることだが、確かに組織は内部から崩壊する。
それでも競合対策をしなくてはならないとしたら、
まず何をするべきか。
「徹底的にパクる(TTPする)」ことである。
「『パクる』はちょっと厳しい…」というのなら、
「徹底的に先行研究を解きほぐす」でも構わない。
もちろん、ただ劣化コピーさせただけでは猿真似だが、
上位互換を狙っていくなら、
それは立派な研究活動だ。
アナリスト時代の話。
統計モデリングと財務モデリングを用いて、
投資価値評価事業をゼロから始めたとき、
「こちらはこういうことが出来る」
と、ふとパーティで知り合った最大手の競合他社と話したら、
ひどくひきつった顔をされた。
その競合他社は業界内でも、
「あの会社は規模はあるけど元はウェブ新聞だから実力はないよ」
と当時言われていたから、
ちょっとやりすぎたかなと思ったけども。
自分は20代半ばかそこらだったが、
40代くらいの業界人からインタビューを繰り返し、
統計学や財務モデリングの知見を用いて予測やコメントをしていた。
日経新聞や時事通信やWBSでコメントが引用される実績や、
当時3つあった業界誌の1つで週1で連載枠も持っていた。
書く仕事がしたかったのと、
ジャーナリストやライターではない立場は、
最高の状態だった。
現実解。
ゼロからゴリゴリ作る気迫もさることながら、
確実に勝てる土俵で勝つことは、
TTPや先行研究から導ける。
その事実を身をもって実感した瞬間だった。
boxcox.net、遠藤武。