分析:キャリアで「しんどい」と感じたらどうする?

daily11 スモール分析。

「医師になります!」

「弁護士になります!」

「外資コンサルに行きます!」

「配信者になります!」

そのような「模範解答キャリア」に飛びつく人は後を絶たない。

反面、これでしんどい思いをする人は、少なくない。

模範解答キャリアは、あくまで相対的な価値どまりだからだ。

 

(素朴な疑問)模範解答キャリアを退屈を感じる人や、不利を強いられたり、しんどい思いをする人は、そもそも何をすればよいか?

 

これを分析してみよう。

模範解答とは、自分以外の他人が作ったものである。

既存のデータが存在する常識と呼んでいい。これには基礎知識としての価値がある。どのような掟破りの暴君も、文法という基礎知識の法を破っては、意思疎通ができない。

とはいえキャリアでは、模範解答だけだと、息がつまってしまう。

とすると、模範解答から離れたボケ解答がキャリアで大事になる。

クイズ番組でお笑い芸人が誤答する姿を想像して欲しい。うまいボケ方をしている人は、記憶に残る。キャリアにも同じことが言え、そこに価値が残るのである。

また、ボケ解答とは、自分で創り上げるものである。ニッチを攻めてもいいし、思いっきり外してもいい。

瞬発的に「面白い!」と言わせてしまうボケ方には、既存のデータなど一切ない。自分で異分野のデータや事例を集め、既存の知識と照らし、そのスキを突いて価値を創るのである。ただ単に掟破りというだけの常識知らずには、これは絶対にできない。

 

キャリアでのボケ解答の例を挙げよう。

テクノロジーを技術者や専門家として作らされる生き方は「使い走り」だと気づいてしまったなら、他の領域と組み合わせ、データ分析やデジタルアートのような分野にシフトしていい。

科学技術分野で研究者を目指したものの、うまくいかなかったなら、サイエンスライターという道もある。

メディアに関わることを目指していた人が、格式高い出版社で編集者に就いたケースを知っているが、硬派な分野から入ったほうがかえってメディア業界で目立てる。

自分の場合、データ分析のキャリアは「ニッチを突ける上に、統計学をそのまま活かせるから、勝てる」と感じたのが始まりだ。その延長線上で、別なキャリアも得ることができた。

そうやって、スキマを徹底的に埋め尽くす。興味関心から好き放題学び尽くす。負けそうなら無理に踏み込まない。そうやっていると、いい具合に方向性もでき、かつデタラメという独自性も得られる。

突出している人が、独特の仕事のルーティーンを持っているのは、それだけ中身に独自性があるからだ。

 

キャリアを進めるための、最低限の視点を挙げておく。

「売上-経費=利益」

「キャリアとは、売上(賃金を含んでよい)を、有利な形で上げること」

「有利とは、嫌なことを断ることに経費を使う自由や、経費で時間を買う自由があり、自分の得意技で突出できること」

の3つを意識しておこう。

どれくらい気分良く、売上と利益と時間が出せるかを「成長」の軸にすればいいのである。

レールから外れたとしても、そのように成長できれば、何も困ることはない。

 

現実解。

キャリアでしんどい思いをしたら、自分のボケ解答を正答にしてしまおう。

模範解答キャリアからはずれて「間違っている!」と言われても、職務経歴書が汚くても、「欲しい!」と言われれば、そこには絶対的な価値がある。

ボケ解答キャリアとは、苦手から離れたり、異分野から学ぶ、絶対的な価値。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
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■遠藤武のやっていること■
・書籍と連載記事の執筆
・オーナー社長向け「仕組み化」プライベート指南

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◆遠藤武の連載執筆
中央経済社『旬刊経理情報』誌にて見開き2ページ連載「データ分析の森」を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています。
(2025年12月に連載80回達成)

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