圧倒的な実力のあるプロほど、驚くレベルで素直だ。
これはプロとして実情に即する姿勢があり、
基礎を徹底しているだけだ。
医師であれば、まずは標準治療という基礎を徹底するし、
経営者であれば、まずはお客様に喜ばれて社員がのびのび動ける環境という基礎を徹底するし、
統計家や戦略コンサルであれば、まずは愚直に何が問題かを特定すべく、事実となるデータを集める。
その過程で「これは違った!」となったら素直に事実を認め、
すぐさま「このまま進んでもどうしようもありませんから、方向転換しましょう」と直言するのが、プロとしての知性と勇気ある立ち居振る舞いだ。
プロがドカンとお金を稼げるのは、素人や三流では絶対に実現できない知性も勇気も素直さも備えるからである。
この反対に、下請け状態に陥っている三流は、客先と安請け合いを繰り返し、
「一度言ったことは断らず最後までやるべき」という、無駄な努力に走ってしまう。
本来は「これはやめましょう!」と背中を押すこともプロの立ち居振る舞いにも関わらず、実力不足で気づけていないのだ。
実力不足の分際で素直さに欠けており、ゆえに客先と激務におっかなびっくりし続け、誰かに飼われていなければ何もできない依存心の塊なのである。
これでは優秀な人材は決して残らないし、戦力になる20代30代は真っ先に消えていく。
直言すると、SIerやITコンサルのような「自称コンサル・実質下請け」ほど、このような無駄な努力に逃げている。
特に、やたら「戦略」を全面に打ち出す割に、外資総合コンサルのIT部門の上位層より人材の質が低いケースは数多い。
これらの分野は、人が足りておらず玉石混交であるため、それなりに人が集まればなんとなく「人材派遣業」のように機能してしまう。
日本語圏だけでしか仕事ができない組織や、「コンサル」を名乗りながら下請け化しているケースや、
営業力があるわりに実力と立ち居振る舞いがイマイチな場合、補欠人材だらけの企業だと警戒しておこう。
どのみちこのような負のグレーゾーンは立ち行かなくなる。
ITやコンサルに限らず、似たような「見てくれだけの組織」は数多くあると素直に思っておいて、全く差し支えない。
関わるなら、実力があり、素直な人に限るということだ。
現実解。
プロほどあっさり素直に学んでいくから、プロなんだよね。
三流が多数派だからこそ、明確に実力をつけている上で、
少しだけ魅せ方を磨けば、自ずと突出して生き延びられる。
boxcox.net、遠藤武。