従順に授業を受け続けたり、試験対策を重ねたり、従順に親や上司の言うことを聞いたり、従順に周りに流される人がいる。
それゆえに「自分は従順だから勇気も何もない…」と悩むケースは少なくない。
これは事実に反した誤解であり、少し切り替えるだけで、あっさり大きなチャンスをつかめることが多い。
ポイントは、従順でありながらも、どこか一点突破で多数派をやめてしまうことである。
例えば、発言者が少なかった会議で発言するとか、事務連絡の際にお礼を必ず伝えるとか、日常のちょっとした変化でよい。
多数派をやめるとなると、目の前に恐怖心が出てくるかもしれないが、それで構わない。
そもそも成長を継続できる人は少数派であり、例外なく多数派と異なるという点に恐怖心を抱くものである。
どのみち大多数と異なることをしない限り現状維持してしまうのだから、多数派と異なることをしたほうが早いのだ。
従順なだけの人はその事実に気づかず、40代や50代を超えて「あのときああしておくべきだった…」となるまでがテンプレートだ。
あるいは「大学受験で頑張れなかった…」とか「大学時代もっと勉強しておけばよかった…」ということもあるかもしれない。
立場上そのような悩みを聞くことが多いが、従順だけだった人は、多数派でない行動を可能な範囲で取れば、ハードルが下がって変われるチャンスがあちこちに出てくる。
変わるハードルが下がれば、真似できそうな既存の成功事例を読書などを通じて素直に洗い出し、成功事例を師匠として従順に真似すればよい。
「独立や脱サラなんてとんでもない!」とかつてなら脊髄反射で思っていたような毛並みの良い人が、似た成功事例を見つけてピン!と来てあっさり独立することなど、よくあることだ。
「自分は目の前に流されて経営の才能などない…」と私にぽつりと漏らしていたとある経営者さんは、今までの実績に裏打ちされた自分専用のキャッチコピーと、今までの実績を横展開する建て付けや見せ方、そして今までを塗り替える「勝てそう+拡大できそう+面白そう」な目標を置き、はっと目覚めて精力的に動いている。
目の前に流されるほど従順なら、言い方を変えれば先読みできるチカラがあるのだから、別な観点から先読みルートを用意すればよい。
現実解。
従順さを「ハードルを下げる」「レベルの高い人の真似をする」という形に転換すれば、成長することはたやすい。
偏屈や杓子定規で物を言ったり、コミュニケーションで無駄に偉そうになって壁を作ってしまう人など、誰も応援したがらないよね。
その逆から考えたほうが上手く行く例は、実は相当多い。
boxcox.net、遠藤武。