SNS大手企業が買収され、人員の整理が話題になっているが、
外資企業は買収にともなって経営方針が変わり、一気に解雇されることが多々ある。
解雇どころか、日本法人ごと撤退することなどよくある話だ。
これは雇用される観点だけから見れば、リスクであることはその通り。
そうではなく、外資企業に身を置くということは、資本主義丸出しの環境に身を置くと思っておいて差し支えない。
そのリターンを享受すればよいのだ。
特に急成長を続けている外資ベンチャーなら、業績成長にお金を惜しまず使っている。
外銀や外資コンサル、あるいは外資ITや外資製薬といったメジャーな分野が、お役所的で退屈に思えるほどである。
他がやらないことを楽しそうに建て付けるのは、仕組み作りの基本中の基本だが。
私は複数の日系企業と外資企業の両方で経営戦略部門に関わり、ファイナンス(FP&A)・マーケティング・SCMについて、データ分析を携えて横断したが、
淡々と規模の大きいデータ分析から仕組みを作り、成長に向けて行動するという経験は、お役所的な発想と真逆の視点だったと断言できる。
この傾向は、特に群れないカルチャーを持ち続けてもよいポジションに、色濃く出ると言っていい。
ここだけの話、FP&Aは外資企業なら確実にあるポジションなのと、経験者が少ない・そうそう増えないので、何かあってもサラリーマンとして次に移りやすい。
FP&A一本槍だとそれだけで独立は厳しいかもしれないが、経験を転用すると戦略領域のコンサル会社やメガベンチャーに移ることも可能だろう。
要は愚直に価値をつくり、群れずに楽勝していけばよいのである。
群れてしまうとリスクしか残らないけれど、成長過程で得られる経験や知見をリターンとして確保し、
次のキャリアを超有利に進めることなど、いくらでもできるのだ。
現実解。
日本の雇用慣行や商習慣とは何もかも異なるからこそ、外資にいちいちショックを受けるのをやめてみよう。
外資で働いている人も、外資で名の通ったオーナー経営者も、関わってみると思っているより普通だ。
特にオーナー経営者は、業績成長や果たしたい本音のために意図して発言することに長けており、人がついつい動いてしまうのだ。
どのようなコースを歩みたいかによるが、群れない頭脳派として目の前の状況を使い倒すなら、
このような仕組みに乗っかり、数年だけリスクを取って関わるのも手だ。
組織の急成長を経験して楽勝ポジションを築き、独立してしまってもよい。
少なくとも外資企業やメガベンチャーの主要ポジション経験者は、このような経験を重ねている。
boxcox.net、遠藤武。