大学受験が過ぎて10年以上経ち、
勉強やインプットで差がついていくのが、30代だ。
特に英語と数学の周辺に、大きく差がつく。
大学に入るまで受験英語どまりだった場合でも、
30代でビジネス英語をカバーしていれば、困ることはない。
さらにアカデミックな要素や教養が加われば、専門性も掛け算できる。
英語以外にも言語が使えると頼もしいが、日本人として英語が使えれば、困ることはない。
大学受験時代に数学が苦手だった場合でも、
30代でExcelやBIツールを使ってデータ分析し、複式簿記を理解できていれば、挽回できる。
さらにそこから洞察が出せれば、自ずとキャリアの範囲が広がっていく。
一般受験で数学を使って大学に合格し、大学の数学や統計学を理解しているとなおよいが、データ分析と洞察から改めて広げるのも手だ。
この真逆で、
英語と数学から逃げた場合、ツケが回ってくるのが30代である。
今をときめくIT業界やコンサル業界にいながら、
英語と数学ができないと、率直に言ってナメられる。
できないまま40代になると「年齢の高い落ちこぼれ」の仲間入りだ。
例を挙げれば限りないが、
英語ができないばっかりに優秀な20代からナメられ、
昇進も転職もできず、独立は絶対に無理、
数学がわからないのでテクノロジーの基本を理解できず、
ただ上から言われた仕事をこなすだけの人材の完成だ。
そのような状態で40代や50代を迎えたら、どうなるだろうか。
もしそのような状況が嫌なら、
大学受験や研究以上に猛勉強する必要がある。
英語と数学だけに限らなくてもよい。
会社に属しているなら、会社のルールを知る。
複式簿記、会計基準、監査基準、管理会計、会社法、民法、税法、労働基準法などは基本だ。
会社にまつわる、組織の業務も知る。
営業、マーケティング、ファイナンス、経理、経営企画/FP&A、研究開発、情報システム、総務、人事、法務、SCM(サプライチェーンマネジメント)、購買・調達、物流、生産管理、原価企画、品質保証など、組織の話題を挙げればいくらでも材料はある。
事業にまつわる、業界ごとの内容も知る。
金融(銀行、ノンバンク)、総合商社、物流(陸上・海運・航空)、通信、コンサルティング、IT、広告、マスコミ、出版、重工業、電気・電子、自動車、造船、鉄鋼、非鉄金属、化学、製薬、医療、教育、福祉、農業、観光、資源・エネルギー、飲食、玩具、小売店、人材紹介、士業、建築・土木、官公庁など、業界の話題を挙げればいくらでも知るべきことはある。
就職活動を思い出すかもしれない。
ここに高校までの科目や、学問を掛け算できれば、ただひたすら強い。
物理では製鉄や電気回路を扱い、地理では穀物や鉱物資源やレアメタルの輸出入を扱い、いずれも数学が(物理学と経済学に)関わるといったように。
それだけでなく、思いのまま「学びたいだけ学ぶ」ことをすればよい。
大量のインプットをこなすと、ついついアウトプットしたくなる。
マンガでわかるものから始めてよいし、眠たくなったら眠ればよいし、三日坊主で終わってもよい。
もちろん、また再開してもよい。
あるいは、音楽や美術や文学、エンタメ、芸能、スポーツにつなげてもよい。
もっとシンプルに、本を多読乱読してもよい。
ウェブ上でアウトプットするのもよい。
ついうっかり「これって面白い上に役立つのでは?」と、一挙両得を狙えば、困ることがなくなる。
何かを学ぶとは、本来ワクワクする営みなのだから。
現実解。
カンの良い30代からしたら、
「これって自分で試験問題を作って、自分のために解く感じかな?」
と、10年ぶりくらいに思うだろう。
それくらい大胆でよい。
問題解決やロジカルシンキングやバリューという言葉の本質は、
自分の本音を叶えるためにあると納得できれば、
10代や20代の頭脳のまま、30代とそれ以降も学び続けられる。
boxcox.net、遠藤武。