生々しいことを言ってしまうと、
年収で価値観や立ち居振る舞いが、
根本から上下に分かれてしまう。
同じ社長でも、
おどおどしている残念社長と、
どっしりしている悠然社長とでは全く異なる。
前者は金策に走って顧客の痛みを無視して嫌われる、下側だ。
後者は顧客や社員の痛みに応えて人とお金に好かれる、上側だ。
これには例外がない。
下側の壁を越えるには、矛盾を許容して、逆を取るしかない。
そもそも矛盾しないままでは人に使われる側で人生を終える。
新しい価値とは矛盾やグレーゾーンから出てくるのであり、
理屈に理屈で返すだけでは価値は創れないのだ。
バカげた失敗や発想や、バカげた本音にこそ人があつまるのは、
マンガや小説の面白さのポイントだ。
ロジカルで矛盾のないストーリーなど誰も聞きたいと思わないし、
そこからはヒーローもヒロインも成長物語も成立しない。
にも関わらずロジックだけで返してしまうのは、
ヒーローやヒロインではない脇役だからだ。
下側の脇役を脱したいなら、
「脇役の分際で偉そうに…」
と言われてしまうような、
脇役をやめる立ち居振る舞いを徹底継続する必要がある。
ただ立ち居振る舞うだけでは不十分であり、必要なのは徹底継続だ。
出したりひっこめたりしたら、余計に舐められる。
そうではなく、誰に何を言われても徹底するという、
理屈抜きのバカげた本音を優先させるのだ。
フィクションでヒーローやヒロインが人助けするのに、
やたらと理屈ばかりが先行したら、物語は一発で退屈になる。
リアルで言うなら、
やたらと金策ばかりが先行したら、ビジネスは一発で退屈になるのと同じだ。
キャッシュフローを上げていくことは重要だが、
それは本音ありきであり、
痛みに応えていく面白さがあるから自ずと勝てるのだ。
現実解。
下側の人は、ついうっかりビビって下側に逃げるから、
退屈なその他大勢なんだよね。
ビビっていても弱っちくても、
本気で取り組めば誰かがピン!とくるはずだ。
ピン!の量と質を上げていくことで、
上側に逃げることができる。
強いヒーローが最初から強いことなどほとんどない。
話が噛み合わないのは、額面通りの年収もあるけれど、
どこまで痛みと向き合って、畏怖され信用されているかの差でもあると知っておこう。
バッシング覚悟で上に逃げるほうが、
結果的に話が噛み合って理解者や協力者が増えるのは、
単にそれだけカッコいいからなんだよね。
boxcox.net、遠藤武。