デジタル化は、素直で残酷だ。
現場感覚がない頭でっかちの自称有識者を、
根こそぎ排除してしまうためだ。
これは数年前や十年前までなら「マスコミ文化人売り」「SNS強者売り」できた層が、
次々と時代に追いつけず、素人並みに落ちぶれていっている逆転現象である。
要は、メディアの神通力が薄れているのだ。
極論や持論を、さも正論やデータがあるように見せかけて言っていた場合、
それはグレーゾーンで誤魔化した猫騙しだとバレてしまう。
ある種の妄想や思い込みを承知の上で始まり、
人を勇気づけるストーリー立てをするなら、
昔も今も変わらず人を惹きつける。
これは実力が必要だ。
データドリブンの影響で物事はニッチ化し、
一次情報がモノを言うようになった。
一次情報の薄い状態でぼんやり言えてしまう未来予測は、
胡散臭い猫騙しに堕ちていったのだ。
これに加えて、炎上芸はとっくに飽きられた。
そんな猫騙しが通用しなくなった世界が、
ニッチに深く切り込み、
ニッチを横展開させる、
データドリブンな世の中なのである。
「文化人売り」「SNS売り」は、一次情報不足として小粒に収まる。
結果として炎上芸に逃げ、カルト的になり、さらに小粒になっていくのだ。
なんでもデータ化されたり、データで考えるということは、
データそのものを読み取るための基礎知識や経験がカギであり、
本当の専門家を当たること以外では、動向を読むことが厳しくなった。
炎上芸とはデータドリブンのいらない甘さがある。
この甘さがあると、いくら流行っていても、どこかで大嘘つきになってしまう。
実は、これを包み込んで上書きすれば、確実に勝てる。
「ゴリ押し売り」は広告塔の典型行動であり、
CMなどの広告の現場を知っている人からすれば、
当たり前の話だったんだけどね。
研究者や学識経験者を名乗る割にフリーランスデザイナーみたいな経歴があったり、
実業を標榜する割にロクな職歴も企画歴もなかったりするケースで、
専門誌や専門書のレーベルに関わっていない人は、
例外なくグレーゾーンで騙し騙し売っているだけです。
これが一概に悪いとは思わないし、ビジネス的には非の打ち所なく正しいけれど、
そもそも知識層とは言わないし、小粒であることには変わりない。
現実解。
ということは、それだけ蓄積がある人が、
ちょっとした工夫で世に出やすくなったということだ。
毛並みの良い層がそのまま実力通りに生き残るということであり、
本当に実力がある人には大チャンス。
追記。
実は数年前から「あっ、実力がないのに強者売りしているヘナチョコが増えている!」とわかっていたけれど。
そういう層ほどやたらねちっこく、すぐ「訴えてやる!」とムキになって言い出すので、本当に実力も知名度もある人からは見抜かれていた。
そういう層は、デジタル化やコロナや国内外の動乱といったイベントで、実力があるフリがバレてしまうまでがオチ。
boxcox.net、遠藤武。