「MVV(Mission/Vision/Value)なんていらないですよ!実力のが大事です!」
当初、そう言い出すマネージャークラスの従業員は少なくない。
これが、
「……MVVで価値観にマッチするほうが、実力なんかより遥かに大事なんですね……。」
と「180度変わりました!」という報告を、経営者さんより受けることが、頻繁にある。
というのも、
MVV(特にValue=価値+価値観)は、その組織の命綱であり、
社長(やマネージャーやスタッフ)の命綱として作用するからである。
例えば、仮に社長がついうっかりピリピリイライラしてしまったとしよう。
このとき、MVVという仕組みに乗っかっていれば、口調や語気をいっさい荒っぽくしなくとも、
マネージャーや平社員を見守る形で、大事な視点を「MVV」として淡々と出すことができる。
たとえ少しばかり語気が強くなったとしても、それ以上はオーバーシュートせずに終わり、
「あちゃー、経営者としてMVVを自分が守りきれていなかったな……」と内省できる。
これが命綱としてのMVVの効力だ。
MVVが無ければ、
「何もそこまで粘着しなくてもいいのに……」というネチネチとしたお説教をしてしまったり、
「何もそこまでブチ切れなくてもいいのに……」という怒りをあらわにしてしまったりして、
結果として人離れを起こしてしまう。
そうなってしまえば組織はご臨終だ。
ストレートに言うと、MVVという仕組みでこれを防ぐことができるのである。
無論だが、MVVを軸に採用や営業をしていれば、イライラするような、
価値観が異なる人が、こちらに来ることがなくなり、好きな人とだけ関われる。
現実解。
価値観が合わない人と、ウソをつきながら関わるというのは、そもそも寿命が縮まる。
MVVに乗っけてしまえば、その真逆にある、自分の使命を生きることができる。
いつの世も、使命に気づいている人は多くないから、徹底すればするほど変わるチャンスだよ。
boxcox.net、遠藤武。