ゼロイチや独立や脱下請けで、売れない壁は共通している。

daily11 スモール分析。

「そもそも、お客様のお困りごとを助けるだけの実力がない」

「実力があるのに断片しか出ていない」

という点が、ゼロイチや独立(あるいは脱下請け)でよくある壁だ。

 

身も蓋もない言い方をすると、上記のような実力不足や実力不発揮の場合、

苦労や努力に逃げてしまっている可能性が高く、

そのために「お客様よりも、自分が困っている側」のままである。

笑い事ではなく、このような状態で、

自分から壁を作っている事業主が大多数であり、

現金が先細りになり、やがて売上不足で廃業していくまでがテンプレだ。

この状態は再生フェーズと同じであり、確実に「欲しい!」と言ってもらう強い側に、いち早く立つ必要がある。

大急ぎでその真逆を取り、TTP(徹底的にパクる)やピボット(事業の転身)を繰り返し、

「この内容とアイディアは素晴らしい!」「実は困っていたんですよ!」

と言ってくれる身近な味方を、1人でも多くつけることである。

これだけで壁を突破できる。

 

「そうは言っても、タマゴかニワトリかであり、顧客がいません……」

そんな弱々しい声が聞こえて来そうだが、それは理屈として非の打ち所がないほど合理的であり、そして正論である。

この正論が曲者で、理路整然しているが大間違いという、最低最悪の逃げ方だ。

正論を言って口先に逃げたいのか、ビジネスをやりたいのか、個人の自由で決めればいいのだが、

ゼロイチや独立とはそもそも自分が強者に立つことであるため、

合理的な発想だけでは不可能であり、かつ既存の正しさの真逆を取ることでしか、

価値に壁ができてしまうと知っておくしかない。

 

価値や価値観は、単に理屈っぽいだけでは、ただ退屈になり、伝わらない。

好きな本や音楽やマンガについて、合理的な発想や理屈づけや正論だけで、すべて決められるだろうか。

すごく退屈にしかならないのは目に見えている。

嫌いなものや不快なものについて、合理的な発想や理屈づけや正論だけで、すべて決められるだろうか。

すごく不快にしかならないのは目に見えている。

 

要は価値観をベースにした熱量や熱狂が必要なのであり、

それが商品やサービスとして形になり、

自分とお客様や協力先の壁を取っ払うからこそ「欲しい!」となる。

単に営業代行を噛ませたりしても売れないのは、

壁が残っている状態で不利に動くためだ。

そもそも理路整然とした大間違いは、退屈極まりない。

 

現実解。

逆を取ろう。

「これは面白い!」と思える物事をTTPし、

「自分ならこうやる!」という形で楽勝を繰り返すことくらいしか、

本当にやるべきことはない。

創意工夫は必要だが、苦労や努力は全て無駄な努力であり、

「これは大事だからぜひ紹介したい!」

と相手を唸らせる着想が大事なのである。

 

追記。

how toよりも、MVV(Mission,Vision,Value)が大事なのは、

MVVはそれだけで「売り」を体現するし、「売り物」にもなるためだ。

特にValueが重要なのは、価値・価値観について、

自分とお客様で共有することが「欲しい!」の入り口となるためである。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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