事業を成長させるコツは、「伸びないものは伸びない」と驚くほど素直に認めることにある。

daily11 スモール分析。

小規模なものから大規模なものまで関わってきているが、

事業の成長は、伸び代の有無で決まると知っておこう。

伸びるものは伸びるが、

伸びないものはどう頑張っても伸びないのだ。

「そんなこと当たり前じゃないか!」

という真面目すぎる声が聞こえてきそうだが、

肝心の「当たり前」に気づけないまま、

道路を逆走して自滅していく人があまりにも多い。

 

当たり前に気づけない典型例が、

下請けや薄利多売のような分野である。

安易に手を出せてしまうゆえに、

ゼロイチでは伸ばしようがない。

というのも、下請けも薄利多売も、

伸ばす方法がゴリゴリのお金勝負だからである。

アイディア次第で伸びるゼロイチとは真っ向から異なるためだ。

ゼロイチでやろうにも、

時間を消費する割に粗利が取れず、

お金がないためにつながりを確保できず、

高確率で頓挫してしまうのだ。

そのように伸ばしようがない分野で、

いくら失敗から学んで「わかった!」となっても、

中身に伸び代が全くないゆえに、今回の人生では売れずに終わる。

 

「伸びない」を避けていくには、

素直に「伸びないものは伸びない」と認め、

自分の実力をつけるか、

実力がある人と座組みを組むか、

どちらかを選べばいい。

売上を伸ばすに際し、

売上は必ず他人が運んでくれて、

自分で自分の売上を作ることはできないという事実を、

まず噛み締めておこう。

その上で、自分の実力とポジショニングを高くし、

そこから人を助けると腹をくくるのだ。

 

ポジショニングが低い人の特徴。

ザルで水をすくうように、無理やり集客している。

自分のポジショニングや自己肯定感が低すぎるあまり、

「なんでお前から買わなきゃいかんのだ」と断られる。

自分のポジショニングや自己肯定感が低すぎるあまり、

「こいつは底辺だから搾取できる」という値切りが頻発する。

せっかくお客様が契約してくれても、

ビビって必死になってしまい、リピートも紹介もない。

そういう人は、根本的に自分を大事にしていない、

「セルフさげまん」なのである。

自分で自分を下げてしまうから、

ついうっかり、人も下げてしまうのだ。

 

デイリーレポートに行き着いて、

少しでも「やばい!」と思えた人は、運がいい。

どれほど運がいいかと言うと、

運の悪さについて自覚症状があるくらい

ちょっとした自分の心の機微にまで気づけるからだ。

自省して、行動を変えていくことが可能な人は、

繊細だけど柔軟で、淡々と復活できる素養を備えている。

その素直さと矛盾っぷりが、人を惹きつけるのだ。

逆に「やばい!」すら思えないままの人は、運が悪い。

どれほど運が悪いかと言うと、

運の悪さについて自覚症状がないくらい、

ちょっとした自分の心の機微にすら気づけないからだ。

自省せず、ついいつも同じ行動ばかり取る人は、

繊細で頑固なくせに卑屈で群れたがり、ネチネチしている。

その中身のない理屈が、人から嫌われるのだ。

 

本音の熱量があるなら、素早く動き、かつ言行一致する。

その爽快さとファイティングポーズが、人を招くのだ。

逆にやる気がないなら、ノロマのまま、言行不一致している。

いくら「やる気があります!」と口先で言っても、

言行不一致の時点で、嘘を嘘で塗り固めている。

これで人のご縁ができるはずがない。

周囲の人を観察してみよう。

「この人は成長したいがために、自分のこだわりをあっさり捨てた!」

という人は、間違いなく伸び、奇跡の成長があっさり起こる。

「この人は成長したいと言っておきながら、自分の過去にこだわってしがみついている…」

という人は、間違いなく嫌われ、もし成長しそうになっても自滅する。

これは解像度を粗くすると「センスの差」になるのだが、

いくらビビっても群れずに独自性を保ち続け、

最大でも1対1の人間関係を磨いていくと、

それだけで周りにセンスのある人がやってきて、

いいセンスに乗り換えるチャンスが増える。

 

現実解。

「伸びるものは伸びる」「伸びないものは伸びない」を判別するには、

素早さと言行一致を見ていこう。

センスがそこに数多く眠っているので、

その人が何をどう動いて変えたかが一発でわかるから。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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