お客様の声(VoC)を聞くことは、ビジネスの基本である。
だが実際は直感に反して、規模が大きい企業の場合、
それが必ずしも大規模なマーケティング施策と掛け算されているとは限らない。
これはBtoC分野で複数の大企業に関わった際の事実である。
お客様からのお問い合わせや苦情といった、
コールセンターの声は、一件一件の処理は確実に行われる。
一方、運営上もシステム上も、マーケティング施策と関わらない。
異口同音に、
「顧客の声を活かそうと思ったが、思いのほか投資対効果がなかった」
というマーケティング側からの本音が多い。
現実解。
VoCから有益な洞察が出てこないのは、
規模が大きければ大きくなるほど、
商品のコンセプトデザインや、店舗企画の段階で、
顧客の「欲しい!」がほぼ捉え尽くしているためだ。
裏を返すと、VoCが本当の意味で知見となるのは、
まだそれだけ商品やサービスが固まっていない小規模向け・立ち上げフェーズ向けということになる。
そもそも流儀が違うと覚えておこう。
boxcox.net、遠藤武。