アイデンティティのインフレと勝ち方。

daily11 スモール分析。

いくら実力があって抜きん出たとしても、

最終的にどこかで群れてしまうと、

アイデンティティがインフレを起こし、

一気に尻すぼみになることがある。

 

20代中盤くらいで頭角を表した人で、

30代になって失言や知識不足が露呈し、

それ以降は全くふるわないどころか、

過去の遺産にしがみつくしかなくなるケースは多々ある。

この原因はおおよそ相場が決まっていて、

群れてしまったがために、突出しなくなったのである。

前倒しで頭角を表すことは基本中の基本であり、

おおよそ一定レベル以上の人であれば、

20代で何らかの片鱗や実績を見せており、

30代で更に成長し続けていく。

ここに異論の余地はない。

途中でやらかしたり、

中途半端になってしまうのは、

変に周りに忖度する必要があったり、

変に周りから忖度されてしまうことで、

同調圧力と実力を混同して、

アイデンティティがインフレを起こし、

素直に学べなくなってしまうのである。

「若気の至り」「若書き」と言ってしまえばそれまでだが、

成長が止まってやらかしてしまうメカニズムがこれだ。

サラリーマンの場合も、経営者や作家の場合も、

それこそ年齢が20代や30代よりはるかに上でも同じことだ。

 

継続的な成長とは、実績の山を多数築いていき、その山々を越えていく旅路だ。

そもそもこれは淡々と進む孤独な人向けの競技であり、

文字通り没頭して山ほど試行錯誤することになる。

ついうっかり、結果として山ほどネタが仕込まれるので、

誰かとダラダラ群れてしまう暇などいっさいない。

群れることが目的になってしまうということは、

山ほどネタを仕込むチャンスを捨ててしまうことであり、

手近な話題や手近なメンバーで固定してしまう。

また、いちいち群れないと何もできないビジネスモデルのため、

だんだんと話がワンパターンになったり、

薄っぺらい極論に逃げたりと、

老害化していくまでがテンプレだ。

 

現実解。

どのような業界や分野でも、孤独を忘れると、このような現象が起こる。

アイデンティティとは本来孤独に淡々と持つ絶対的なものである。

他人と比較して相対的に作ったり、演出ばかりにとらわれると、本音ではないものが混ざり、

無理のある努力の要素が出て来てしまう。

大なり小なり、確実に勝てることだけに絞ったほうが、

実は規模を狙うにしても有利だと覚えておこう。

 

追記。

逆に言うと、アイデンティティにインフレを起こしている分野や人の場合、こちらの長所がマッチすればあっさり勝ちにいける。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。

↑詳しい自己紹介は上記リンクを参照。

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