「キャリアホッピング」という言葉が浸透して久しく、若手や中堅がやめていくことが多い。
キャリアホッピングした場合、成長していくケースと、落ちぶれていくケースにくっきりと分かれる。
この背景を言ってしまおう。
成長していかない人は、例外なく知的好奇心が薄い。
成長していく人は、知的好奇心が全ての物事に掛け算されている。
たったそれだけの差なのである。
私の知る実例から言ってしまうと、
上から数えたほうが早い大学を出ており、帰国子女として英語が使えるも、
就職で英語も頭脳もいらないノルマだけ厳しい営業マンを選んでしまい、
そこから体調を崩してドロップアウトして、
レベルが上がらないキャリアホッピングを繰り返すという人がいる。
本来、英語で不自由しない帰国子女であれば、
「英語と頭脳プレーの掛け算」は金融やコンサルやマーケティングが基本であるが、
そのような頭脳プレーを徹底するほどの知的好奇心がなかったのである。
さらに率直に言おう。
「英語と頭脳プレーの掛け算」は、本に書いてあることでもあり、
また、英語しか使えない人はどのみち成長できないという事実は数多くの書籍で語られているが、
その事実を掴むほどの学びが出来ていなかったというだけなのだ。
もしあなたが帰国子女であっても、
もしあなたが海外経験ゼロの純ドメ純ジャパであっても、
キャリアホッピングを繰り返してレベルが上がらないとしたら、
それは知的好奇心が足りず、
自分が生きていく土俵の下ごしらえが出来ていないだけなのである。
厳しいことを言っていると受けとる人もいるかもしれないが、
これは逆から捉え直すと、
「ゲームの攻略のように、面白がって頭脳プレーすれば、そもそも負けない」
「ゲームのルールを知っておき、自分から有利に活用できるルールがあれば、そこに全集中する」
という意味につながり、得意技に特化できる。
記憶力が悪いなら、記憶力を活用しなくても済む仕組みが通用する分野に、全力を尽くせばいい。
人脈が乏しいなら、人脈がある人に好かれるアイディアを提示することに、全力を尽くせばいい。
何も元ネタや才能がないと絶望するなら、その絶望を逆手に取ってしまってもいい。
キャリアホッピングしてうまくいく人は、自分の得手不得手を知った上で、
ゲームのルールを知り、有利に動いているというだけなのだ。
現実解。
要は、研究して広く深く攻めるとか、独立して成長することと同じだ。
自分が知的好奇心を持てる分野に特化すれば、自ずと低倍率で勝てる。
追記。
ここだけの話を囁くと、FP&Aやそれに関連するデータ分析の分野は、
知的好奇心の塊の分野であり、嫌なことが起こったらさっさとキャリアホッピングできる立場だ。
しかも希少価値が高く常に不足しているので、移れば移るほど待遇が良くなる。
boxcox.net、遠藤武。