忙しい組織は、幹部が機能する仕組みが不在である可能性が高い。
人数が少なくて物理的に回りづらい場合はそもそも仕事量を調整して粗利を高くするしかなく、
タスク管理の習慣がない場合は確実にToDoを消化していくしかないが、
そのどちらでもなく、幹部がいるレベルの組織の場合、
幹部が機能する仕組みとは「調整します」という言葉をゼロにし、
「〇〇します」からの「具体的に〇〇しました」という言行一致に、淡々と持ち込むことである。
忙しさとは、単に売上不足に起因して予算が取れないか、あるいは人の機能不足(採用ミス・タスク管理)の問題である。
もしビジネスモデルがおかしいゆえに忙しいなら、そもそも経営判断ミスなので論外だが、
幹部の役割とは、誰にどう仕事を割り振って、いかにゴールを達成するかを企画・計画するためだ。
事実を見定めてありのまま受容し、弱点をつぶし、
強みを伸ばすことを素早く実現するフローが重要であり、
それは言行一致で具体化することが全てなのである。
この真逆で、「調整します」という言葉を、自分や組織の口グセにしてしまうと、フローが止まってしまう。
言行一致の真逆だからだ。
調整とは便利な言葉であり、いくらでも事実を無視して、調整し続けることをゴールにすり替えられるためだ。
調整グセは曲者であり、仮に創意工夫に長けた人だとしても、調整に時間や脳を奪い取られると、あっという間に創意工夫が消え失せる。
何もしていない調整を、まるで何かをしたかのようにウソの言行一致として扱ってしまうためだ。
つまり調整とは組織内の都合であって、客先や外部関係者の都合とは一切関係ない。
売上は、外部にいる他人が運んできてくれるのであり、組織内の調整を押し付けていいことにはならない。
その事実を無視してしまうと、そもそもビジネスのカギとなる外部の要素を無視することになる。
企画も営業も進まなく、投資対効果も測れず、最終的に人離れを起こすまでがオチである。
現実解。
事実をありのまま伝えると、大企業であったり、大企業化した元ベンチャーで、言行一致不足が横行していると言っていい。
物事が合理化され、企画者でありながらも、どことなく退屈なオペレーターと化しているためだ。
ということは、その真逆を突いて言行一致を重ねていけば、自ずと勝てる。
追記。
言行一致できない場合、本当はその人を幹部にしてはならないまでが事実であり、
人的資本の効率が下がる負の仕組みの放置自体、そもそも経営判断ミスという事実を突きつけられるが、
そんな退屈な事実を現実解にしたいのではない。
せっかくなら、楽勝できて楽しく言行一致したほうが、
淡々とクールに、それでも心中は熱く過ごすことがができる。
boxcox.net、遠藤武。