薄々勘づいているかもしれないが、
話がやたらと長い人は、
不安を隠すためにそうしている。
特に「コンサル」「コンサルタント」「コンサルティング」関係者という立場の人で、
変に話が長い人は、そもそも三流未満の最下層だと気づいておこう。
というのも、答えられない質問をされたら、
しどろもどろになるか、無関係な知識で誤魔化すしかないためだ。
表面的な言葉の応酬で、仕方なく不自然な猫騙しをしているというのが、実態なのである。
私は「コンサル」「コンサルタント」「コンサルティング」について、
自分から自発的に名乗ったことは一度もなく、
今後もそう名乗ることは永劫ないと繰り返している。
(それどころか「脱コンサルしたい」という本音のある経営者に、得意技をベースに仕組みを作って実現できるように指南しているくらいだ。)
ゆえに言い切ってしまおう。
本来ビジネスを伸ばすとは、ドメイン知識を軸に、事実やデータをかき集め、
その上で統計学や仮説構築を通じた、推定からの行動で事足りる。
もちろん推定はあくまで推定に過ぎない。
事実に勝るものはないため、行動の記録とその限界を把握しておく必要があるが、
何もわからない状態から一歩踏み出すには、それで十分なのである。
逆に「これは推定です」とか「わからないものはわからない」と、
素直に言えない状態は極めて不自然であり、これ以上苦しい立場はない。
苦しい立場を誤魔化すために、なおさら苦しくなる実情を無視して、ついうっかり長話してしまうのだ。
あなたが、残念なレベルのコンサルかどうかはさておき、
自信がない場合に、ついつい長話ししてしまうことなど、多々あるのではないだろうか。
その場合は勇気を出して、事実と推定を素直に区別し、
その過程で「わからない」ことを「わからない」と、素直に言い切ることが自然なのだ。
現実解。
「わからない」を誤魔化さず、
素直に認めた上で切り分けたほうが、
一見その場で足踏みする遠回りに思えても、
かえって突破口につながることなど、多々ある。
boxcox.net、遠藤武。