ちょっとしたコツだが、普段の行動にA/Bテストの発想を入れてみるといい。
たったそれだけで、退屈な物事に直面したときも、
「これは効果が薄いからやめておこう」と納得できる。
例えば、なんとなく人脈のために交流会に出ていて手応えがないなら、
「そもそもこの交流会は参加費が2000円だから、質が低いよね」
「としたら、参加費2万円の交流会はどうだろう?」
という具合に、実情をありのまま分析していくことができる。
また、人脈作りや協力先の開拓のための交流会という観点では、
一般に「交流会に出ても薄っぺらいためどうしようもないよ」という傾向が強くある。
とすれば、交流会そのものがA/Bテストの結果、効果がないという事実にも直面する。
とはいえ、お金持ちしかいない交流会もあるにはあるのだが、
交流会の空間で自分がポジション高く過ごせないなら、やはり出ても変わりない。
交流会の参加者の大多数は変に群れているだけだ。
とすると、自分の身近から有利なポジションを作るほうが、
手っ取り早く「ピン!」と来てもらえると気づける。
自分の価値をわかってくれる人にだけ、自分の価値を広めてもらうのだ。
「そうは言っても、自分の価値なんて広めてくれるのだろうか…」
試す前からそんな力ない声が聞こえてきそうだが、
そんな臆病な人に向けてひとつ伝えたい。
自分に好意があり、かつ良い価値があれば、
その人にエバンジェリスト(伝道者)になってもらうのは、
どの業界もやっていることだ。
商品やサービスは「欲しい!」と言ってもらうコンセプトを立てた上で、
既存の身近な関係から繋いでもらうのが基本である。
これはBtoBのITサービスだろうと、BtoCの飲食店だろうと、
あるいは今をときめくK-POPアイドルだろうと、全く同じ手法を用いている。
それでも、もし自分の価値を疑うのなら、
まずは何も考えずに手当たり次第名刺交換してみよう。
いくら交流会に出ようと、名刺を300枚や1000枚交換しようと、
手当たり次第やってもそこに価値がなければ、何も起こらない。
何も、交流会や名刺交換を貶めたくてそう書きたいのではない。
A/Bテストを、きちんと自分の強みについて適用すればいいだけの話だ。
変に器用を装うより、
堂々と自分の不器用さを知っておいて、
その上で行動を変えていくのだ。
この動きは、コツコツ成長できるというだけのシンプルな話であり、
そのようなコツコツのA/Bテストを、思いのほか多くの人がやっていないのである。
みんながみんな器用や利口を装っていると言っておこう。
現実解。
ちょっとした不格好な積み重ねが、
突然に価値を生み出す。
それだけみんな知識不足・行動不足であり、
そこをつっつくだけであっさり勝ててしまうことなど多々ある。
boxcox.net、遠藤武。