成長する仕組みの大枠は、
(1)まず「ついつい動く」を用意し、
(2)それを「知識」とリンクさせる
ということにある。
「ついつい動く」とは、
「これをやりたい!」「これはいける!」という安心感や腹落ちのことだ。
安心感や腹落ちがない状態では、何をどう行動に駆り立てても無駄だ。
行動に駆り立てる側がフラストレーションを溜めて終わる。
そうではなく、まずは対話や納得感を得たり、イメージできる形にして、
「ついつい動く」状態に持ち込む必要がある。
逆に言えば、「ついつい動く」があれば、だいたいのことは進んでいく。
この状態は、行動分析学で導くことが可能である。
「知識」とは、
仕事で言えばドメイン知識のことだ。
経理や営業や生産管理という部門軸と、
製造業や物流業やコンサル業や製薬業という業界軸に大別できる。
かつ必要に応じ、医学・数学・会計学・法学・工学・心理学・プログラミング・経営学(マネジメント・組織論)など分野軸を加えてもいい。
あるいは個別具体的に、引き継ぎ内容の手順という場合もある。
これらはすべて材料であり、99%の仕事はドメイン知識から逆算してカバー可能だ。
引き継ぎがうまくいかなかったり、
人材育成がうまくいかなかったりするのは、
「ついつい動く」「知識」の、両方あるいは片方が欠けているだけだ。
「ついつい動く」がないなら、「知識」は入らず、成果は出ない。
モチベーション高く「ついつい動く」のに、「知識」が不足していたら、成果は出ない。
人間は、単に表面的に「やってね」「はいわかりました」だけでは仕事の受け渡しはできないのだ。
ということは、表面的にならないように、逆算してしまえばいい。
つまるところ、「ついつい動く」「知識」の2つを軸に動いていくことで、
あっさり動き出すことなど多々ある。
現実解。
これは人間の行動を導く観点だから、知っておくと常に効果が上がる。
逆に、これを知らない状態だと、その人は失敗を重ねることになる点に注意。
boxcox.net、遠藤武。