SaaSもデータドリブン分野も、それ単独ではコモディティ化している。

daily11 スモール分析。

SaaS(Software as a Service; サービスとしてのソフトウェア)は、データドリブン分野の軸であるが、

既存の起業の事例だけを見て「このSaaSはいける!」とついつい判断してしまうと、コモディティ化して不利な戦いを強いられる。

というのも、そこに本音が全然ないためだ。

 

起業のために、既存の「データドリブンに置き換えて成長しそうな産業」を狙い、リサーチを仕掛ける例は多々ある。

はっきり言ってしまうと、これは極めて合理的な動き方だが、とても退屈で共感が得られない。

そもそも合理性を追求しすぎたあまり、自分にとって有利な土俵も本音のパッションも薄いことになる。

成長可能性抜きに、出資者は納得するかもしれないが。

実際に成長するケースというのは、明らかに弱点や勝ち筋・価値筋・ドメイン知識が、まるごと見えていて、そこに自分が本音のパッションを注ぎ込めるときである。

実のところ、既存の産業について、法規制や商習慣や市場構造の限界があり、外部からソフトウェアが喰らいつけないケースや、足を引っ張られて人どうしの邪魔が入るケースなど多々ある。

要は「論理的すぎて面白くない…」という、ありがちな情報システム会社やSIerのような結末に陥るのだ。

 

現実解。

スタート地点にその分野への本音とドメイン知識がなく、取引事例で成長可能性を探ったケースより、

本音丸出しで成長の道筋をこじつけや後付けしていくケースのほうが、成長のハードルが低い。

成長は、本音をぶつけあうという命のやりとりから来ると覚えておこう。

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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