昨今では主にデジタル化で起こる現象だが、新しいことや必要なことに、頑なに触れようとしない人がいる。
たとえ社長の決断だとしても、たとえリテラシーが低い事実を突きつけられても、頑なに変わらない。
そのような場合、座して死を待つか、懇切丁寧に粘り強く接するか、二択である。
座して死を待つことは誰でもすぐできるから、懇切丁寧に粘り強く接することについて見ていこう。
懇切丁寧とは、箸の使い方のような当たり前のことを、当たり前でないほど何回も何回も繰り返し、ちゃんと血肉にすることだ。
「箸の上げ下ろし」とよく言うが、小さな子供は箸の使い方すらままならないから、練習用の箸を何度も使うのだ。
リテラシーの低い人に限って、やらない理由を探し出して当たり前がままならないから、練習以前に何度も粘り強く接するのだ。
「うちの社長、また同じこと言ってるよ…」
というのはありがちな従業員の一言だが、これはレベルを落としてでも組織全体に伝わりやすくするために、同じことを繰り返しているのだ。
そもそも、従業員のあなたがちゃんと徹底して行動できていれば、同じことを繰り返す必要などない。
現実解。
「うちの社長が(上司が)また同じことを言ってる…」とあなたが思うとき、
99%以上はあなたもその周囲もリテラシーや実力が低いため、それを配慮し、下限を広めに取ってもらっていると思っておこう。
それだけ同じことを、多数派に向けて繰り返し懇切丁寧に言い続けることで、組織のリテラシーが上がるのだ。
追記。
もちろん、あなたが実力や知見やヒューマンスキルで提案し、その組織を抜本的に助けられる(あるいはねじ伏せる)くらいレベルが高ければ、あなたは上位1%より上だ。
そういう圧倒的少数派の場合、あなたは今いる社外で確実に優遇される。
追記の追記。
あなたが少数派の実力があるかの基準は、今いる会社を辞めて最低でも年収があっさり倍に上がるレベルである点だ。
分厚い知的胆力と行動力の背景が、そこに必要である。
知識だけでも、度胸だけでもダメで、自分ひとりのちょっとした行動が、今いる会社をついつい助けてしまうくらいが目安である。
言うまでもないが、いちいち文句を垂れたり、できない言い訳をして、背景が薄いというのは、考えも行動もしないその他大勢だと言い切っておこう。
ただし、相性の良さも実力のうちだから、きちんと見極めておくこと。
boxcox.net、遠藤武。