立場上、社長を相手にしているため、
「孤立無援をいちど経験しておくと強い」
と実感することが多い。
その理由は、修羅場に強くなるという一点に尽きる。
独立すると、必ず修羅場はやってくる。
もちろんちゃんと先回りすれば防げるのだが、
それでも「やばい!」となることも出てくる。
その際の対応力や、それを前もって回避する能力が、修羅場を経験していると研ぎ澄まされるのだ。
受験勉強を経た人や、コンサル会社を経た人や、
事業立ち上げ経験を経た人が独立して活躍しやすいのは、
孤立無援の修羅場をちゃんと経験しているからに他ならないだろう。
あるいは、迫害された人や民族が活躍しやすいと目されるのも、
四面楚歌でもはやこれまでとしか言えない状況を経験しているからに他ならないだろう。
だからこそ、似たような状況から強者になった人を尊敬するし、
単なる腐れ縁の仲良しクラブを仲間とは扱わず、
ひたすら楽しく孤高の道を選ぶのである。
孤立無援から実力をつけて大活躍を果たしていると、
群れて常識的な形での仲間をつくることより、
自分がありのままを生きられる空間を大事にするようになる。
もちろん、その過程には義理・人情・浪花節もあるが、
単に群れるだけで実力のない常識的な関係など嫌になり、
得意技をフル回転させながら、
楽しさで正しさをアップデートしながら生きるのだ。
現実解。
孤立無援は、自分の生き方を得るための基礎である。
ボックスコックスネット、遠藤武。