たまにはFP&Aやデータ分析以外の話をしよう。
今回は、完全にまるごしでマーケティングをぶん回した話。
私は事業ゼロ立ち上げを経験し、かつマーケティングを伴うFP&Aも経験した。
なので収益を得るための動きは一通り網羅した。
まずゼロから立ち上げの話から。
ゼロから1年ほどで時価総額2千億円超を価値評価した、FAS事業立ち上げ。
当時はリーマンショック直後だったゆえに、
投資案件の時価がどれほどかが論点になっていた。
統計的手法(ヘドニック法)と、会計的手法(DCF法)の2つのモデルを作って、
とある業界特化の投資案件について価値評価を行うFAS事業を立ち上げた。
とてもシンプルだが「お客様の成功」を定めて、業界紙に掲載し、その上で足を動かした。
大手金融機関のファンが複数社ついて、あっさり固定客になった。
やはり「業界紙という看板」は大きい。
もともと業界紙に週1で市況を分析する記事を寄稿していたため、話は早かった。
信頼できる立場としての情報発信は最強の看板だと腹落ちした。
当時の反省だが、商習慣や市場構造の都合があり、価格体系や収益構造が動かせなない悩みが残った。
これが動かせたら抜本的にビジネスモデルが変わっていたが、さすがに27歳でそれを全部やるには限界があった。
次はマーケティングを伴うFP&Aの話。
年売上高200億円の店舗型BtoC日系ベンチャーで、マーケティングを含むFP&Aを担った。
ただひとつ言える強固な事実は、
この企業は「各店舗の看板」が一番の稼ぎ頭だった点だ。
看板に商品名と価格が書かれているだけで、とても強固な訴求であり、
これが「お客様の成功」として機能していた。
昨今、「歯医者さんの看板」が有名になっているが、考え方は全く同じである。
ほかゴールデンタイムど真ん中の有名番組に流すブランドCMの中身や、
その前後の地方ローカル5分番組に店舗CMを入れて来客数や売上を分析していたが、
それは全て看板から来る要素の派生だとよく見えていた。
現に店舗への顧客流入は止まらなかった。
ほか、店舗に配るノベルティの効果などもみていたが、これは明らかに強者戦略であるとよくわかった。
現実解。
要はマーケティングは、
「お客様に『欲しい!』と手を挙げてもらい実際に買っていただくToDoづくり」
とまるごしレベルで腹落ちしておこう。
そうすると、
どのような「お客様の成功」を定め、
どのような看板をどこにセットするかという、
とてもシンプルな行動に行き着くから。
追記。
みんな大好き(?)SEOの話もしておこう。
200億円企業の少し前に、
SEO対策やウェブコンテンツマーケに別な会社でがっつり関わっていたが、
結局はSEOやウェブマーケも「お客様の成功(=メディアを見る人の成功)」が全てであり、
単なる手段だけでは何も伸びないとよく見えていた。
逆に言えば、これが意識できていると、ウェブマーケは素人でもできると知った。
やっぱり「お客様の成功」ありきなのである。
ボックスコックスネット、遠藤武。
