ルール決めが出来ると、ルールを「いやいや守らされるもの」で終わらせることがなくなる。
時代や状況にそぐわないルールは、順次改正すればいい。
そのような許可を、自分に対してカジュアルに下すだけで十分だ。
ただし、ルール決めそのものが不利な状況を放置するものであれば、
まずはルール決めのルールを分析して、再構築する必要がある。
ルール決めに関われば、ルールの隙をついて、自由や人権を簒奪したり、
暴力を肯定するものがないかどうか、嫌でも気にすることになる。
これを文字通り捉えてしまうと、何やら不公正で物騒な響きだが、
逆に言えば、誰も手をつけていない抜け穴の要素を見出し、
それを公正なチャンスに転換する入り口に立つことができるのである。
また、ルールの前提を考えるというメリットもある。
自分はどうありたいか、どうあるべきか、目指したい方向性は何か、
といった欲求や要求に、虚心坦懐に向き合うきっかけを作ることで、
自分に何が足りていて、何が足りていないかを見出せる。
具体的に自己決定していくことが、ルール決めの本質なんだよね。
..遠藤武