良い失敗とは、
「失敗から学び直しが効く失敗」のことである。
どんなに初歩的で無様で恥ずかしい失敗だろうと、
どう少なく見積もっても専門分野の失敗は、
すべて学ぶための良い失敗に当てはまると言っていい。
物事に真面目に取り組んでいるからこそ、
知らず知らずのうちに力みが溜まってしまい、
ありえないレベルの大失敗をすることがある。
これは要は、
「死ぬほど恥ずかしい思いをしたのち、
徹底的に休んで、超上から目線で、
自分で自分を眺め直してみなさい。」
という、天の声だと考えればいい。
スマートに表すとすれば、
「あなたは既に相当なプロなんだから、
プロとしてメタ的な思考をする資格があるんだよ。」
というメッセージだと言い換えて大丈夫ということだ。
一定レベル以上の人が壁にぶつかるのは、
自分自身の能力を桁上げするに際し、
それが次に進む上で必須の修行イベントなのである
どんなに恥ずかしく情けない思いをしたとしても、
そのためにどれほど鬱々としようとも、
歯を食いしばって堂々とし、ニッコリ笑って、
淡々と成すべきことをしていればいい。
本当にプロだと客観的に言い切れるなら、
単にそのように心がけているだけで、
「こいつはプロだな」と他者に抱かせる演出や、
「自分はプロだ」という心理的な所属を、確保できる。
実績はあるのに、どうも限界が来ていると感じるなら、
このように考えをアップデートしてみよう。
..遠藤武