よく言われる、
「勝ちに不思議の勝ちあり、
負けに不思議の負けなし」
という言葉は、
スポーツなどの競技を除いて、
多くのケースでは実は間違いだ。
みっともないぼろ負けだと感じても、
歴史を揺るがす圧勝だと評されても、
物事は、その次までわからない。
文脈から、本当に負けに平伏すべきか、
未来永劫、本当に勝ちを誇れるのか、
実は一意に定まらないということだ。
単に人間が気分で決めていたり、
ふと後世で再評価されたりする。
そんな物事は科学でも文芸でも数多い。
現実解。
基礎知識が集まれば、
「知識差だった」で片付くので、
表面上の勝ち負けは、
さして気にならなくなる。
(その逆は知識不足で片付く。)
表面上の勝ち負けではなく、
根本的な要因に迫るのは、
成功には失敗の原因があり、
失敗には成功の原因があるから。
それは単純な知識差ではなく、
知識と知識を掛け合わせて、
行動を伴う「知恵」ということ。
ちょっとした知識の差と、
それを掛け合わせて行動する差。
実はその程度しか違いがないんだよね。
..遠藤武