誰も手を出していない、ニッチなところにしつこく手を付ける。
ビジネスでも研究でも、これは必須の発想である。
何も考えずに競争率が高いところに手を出すのは「他人が用意した模範解答がある分野まで」だと自覚したほうが、生き残れる。
現実解。
ニッチから入り込んでまず実績を出して、
その上で他の分野にシフトしていくのは、
もはや常套手段なんだよね。
難易度が、自分にとって相対的に下がれば、
グッと生き残る確率が上がる。
すべての仕事には、そのような土俵づくりが必須だ。
経営者であっても、サラリーマンであっても、専門職であっても、
ただ単にその地位に甘んじているとか、
ただ単に正面からの競争に巻き込まれて、
イライラしたり不安を感じたままでいるのは、
率直に言って、無対策だと言っていい。
必要なのは、自分にとって有利な切り口を見つけて、
そこから自分が勝ちやすい土俵を用意してしまうことだ。
就職にしても、転職にしても、独立にしても、
「この人は抜きん出ている、すごい!」
と思ってもらえる、演出が必要なんだと気付ければいい。
もちろん、最低要件としての中身と人格と実績がなければ、
必ず「おかしい!」と集中砲火を浴びて沈没する。
名前だけのマーケティングをやり過ぎると、必ずどこかでほころぶ。
これは、やり過ぎる前に、自分から負けておけば確実に防げる。
かといって、演出ゼロでは誰からも認知してもらえない。
実力主義と言われて久しいけど、
実力を演出しないことには、
肝心の実力を出す場すら得られない。
真面目に考えすぎるのではなく、
素直に行動すると、この事実が見えてくる。
まずは打席に立たないとね。
打席に立たせてもらうには、
打席を与えてもらったり、
打席をお互いに与え合う必要があるんだよね。
ニッチから始めてこそ、全く新しい分野が出てきて、
それが世紀の大発見につながってしまったりもするし、
ブランドが確立されたりもする。
何も考えずにブランドにこだわるのは、学校選びと就職活動までだ。
それ以降は、確実に自分が継続できる、
ニッチ戦略の土俵こそ、ブランドの源泉なんだよね。
boxcox.net、遠藤武。