仕組みを細かくしすぎると、かえって機能不全に陥る。
それもそのはず、実際に仕組みを使う人間が「いやだ!」となるからだ。
経営の仕組み化は、関わる人間に「ラクだ…!」と感動してもらうためにある。
現実解。
・当事者意識が持てる。
・ラクにならないことはしない。
・即断即決できる。
この3つが備わっていれば、経営の仕組み化は上手くいく。
逆に言うと、この3つが備わっていない仕組み化は、害毒である「仕組み禍」だ。
誰だって、押し付けられたら「いやだ!」となる。
であれば、ついうっかり我ごととして出来るよう、巻き込んでいけばいい。
かつ、今の仕事でラクをするポイントを探すゲームに、
文字通り仕事の全てをゲームチェンジしてしまえばいい。
そのために、経営者もスタッフも即断即決すればいい。
例えばマニュアルを作るにしても、
誤解や間違いはどうがんばってもゼロにできないのだから、
それなら即断即決して「まず1〜3割の完成度でいいよ」とカジュアルに始める。
たったそれだけで「やってみようか」というやさしい発想から始められる。
その上で「わかりづらいところは、追って直していこう」
「わかりづらいのは、そもそもお互い様だよね」
「お互いレビューして、完成度を6〜9割に上げよう」という具合に、
がんばらないがんばり方にフォーカスできるのである。
そのようなひと工夫だけで、嫌な思いを伴う無駄な努力が、
努力に見えない努力にゲームチェンジする。
それどころか、マネジメント的に見ても、
「マニュアルを作ることを内製化できる」
「マニュアルをアップデートすることも内製化できる」
というメリットを取れるため、仕組みと文化がそっくり組織に残る。
これは「見えない資本」であり、すべての企業の強みの源泉だ。
人間の本音を中心に据えてしまえば、
誰だって「やってみよう!」という気分になるのだから、
これを活用する方法は、リーダーにとって必修だよ。
boxcox.net、遠藤武。