頭脳プレーと誤答。

daily6 人と技術と成長。

ロジックや模範解答の暗記と再現だけを、

ついうっかり頭脳プレーと思いがちだが、

本来の頭脳の使いみちとは、ロジックを超えた突然変異である。

 

これは要は、ロジックや模範解答を、

自分の思い込みや異分野からの応用で、

独自に導くしかないのである。

 

例えば、アジャイル開発という、

開発過程を素早く反復して、

順次作り上げていく手法があるが、

使われる用語に「スクラム」がある。

この「スクラム」は、

ラグビーのスクラムから来たものであり、

チームとしての進め方ががっしり噛み合うイメージを、

IT分野やプロジェクトに持ち込んだのである。

これは実は、頭脳プレーの好例だ。

単にクイズ番組のように、

既にある模範解答をなぞるだけなら、

スクラムという単語は一切不要だ。

意図的に異なる分野から着想を得て、

創造的に誤答することが大事である。

ロジックを超えた突然変異がもたらされるのだ。

 

異分野との交流があってこそ、

ロジックを超えて一発で理解できたり、

ロジックを超えて既存の理屈では説明がつかないことを実現できるのだ。

模範解答に答える側というだけでは、この発想は一生得られない。

 

ロジックと模範解答への即答力を高めたら、

ロジックからも模範解答からも意図的に離れる。

要は、理解した上で、異分野との交流を兼ねて誤答していいのだ。

ひとつ気をつけるべきは、

「この誤答が、更に利便性を高める」とか、

「この誤答で、今までになかった着想を得られる」ことだけだ。

スクラムの例はその好例といっていい。

ちなみに付け加えておくと、

開発スタイルにスクラムと名前を付けたのは、

実は日本人の研究者なんだよね。

これだけでも、まだまだ日本は捨てたものじゃないし、

頭脳プレーをできる方法はたくさんあると、

素直に腹落ちできたら、

頭脳の使い方が根本から変わるよ。

 

断言してもいいけれど、

優秀な創業社長として敏腕を振るえるほど、

また医師や弁護士のように模範解答があるケースほど、

意図的に誤答を楽しんだりとか、

意図的にパロディを楽しんだりとか、

意図的に異分野から借用して当てはめたりとか、

まるで粘土をこねるように、

経験とアイディアと読書を掛け算するといい。

不慣れな分野なら、読み間違いがあっても構わない。

まともに専門分野のあるプロなら、

質問すれば必ずわかりやすく答えてくれる。

誤答を許すことができれば、

脳に余白が出来るから、

余裕と想像力が生まれて、

またそこから成長余地が出来る。

そんな知的好奇心がある人は、

ロジックを超えて突然変異を繰り返し、

単に生き残るどころか、

傑出することができるんだよね。

 

boxcox.net、遠藤武。

遠藤武(えんどう・たける)
グロースハッカー。
endoutakeru

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■遠藤武のやっていること■

・経営トップ向けに「仕組み化」のプライベートアドバイザリーを手がけています

・中央経済社『旬刊経理情報』誌にて、仕組み化とデータ分析に関する見開き2ページ連載記事を、2022年7月より月2〜3回ペースで執筆しています
(2024年8月に50回を超え、書籍化企画を進めています)

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